モニタアームの支柱を机に取り付ける際に気を付けたい事

液晶モニタ

サンワサプライ モニタアーム補強プレート CR-LAPLT1

市販されている多くのモニタアームは机の天板に支柱や基部を固定し、そこからアームを伸ばす方法を取っています。

しかし、机の種類によっては固定方法に適合していてもきっちりと固定できなかったり、天板に傷がついてしまうという事が稀にあり、場合によっては脱落や落下などの可能性もあるため、とても危険です。

今回は、モニタアームの支柱や基部を机に固定する際に気を付けておきたい事や、もし取り付けられなかった場合の対処方法、机に固定し辛い時にするといい一手間などについてまとめました。

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支柱を固定する際に気を付けるポイントは何?

自作品など一部の特殊な例を除けば、市販されているモニタアームの大半は大きく分けて2種類の固定方法で天板に固定します。

1つはクランプ式と呼ばれる方式、もう1つはグロメット式と呼ばれる方法です。

いずれの固定方法を使うモニタアームにも共通して注意したい点として、次のようなポイントがあります。

  • 机の天板の強度
  • 机の天板の厚さ

以上の2点は机に支柱やアーム基部を固定する際に非常に重要なポイントになります。

と言っても、通常は天板にそれなりの厚さがあるものであれば強度に関しても自ずと高くなるため、天板の厚さがモニタアームの固定方法に合致していればそれほど大きな問題にはなりません。

ですが、低価格帯向けの机などに使用されている天板の場合には話が大きく変わってくることもあります。

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天板の強度が低いと固定したときに天板が潰れる?

特に低価格帯の机で多いパターンとして、天板が厚さに反して強度が低い事があります。

これは天板の表面のみ強度の高い素材を使用し、内部には潰れやすい素材を使っている場合や、内部が中空になっている天板を採用している場合があるためです。

これらの天板は通常の使い方をする上では困る事が少ないものの、モニタアームの支柱やアーム基部を固定する際にはネジを締めることで圧力がかかり、内部が潰れてしまう事があります。

例えば、クランプ式、グロメット式を問わずネジを締め込むとミシミシと音が聞こえる、少し締め込んだだけで目に見えるレベルで天板が凹む、といった場合には天板の強度が足りていない可能性が高いため、一旦取り付けを中止して、下記のような対応策を講じるのがおすすめです。

厚さ・強度不足は板材をかませて対応出来る場合も?

机の天板の厚さや強度が足りずにモニタアームの支柱や基部が固定出来ないという場合でも、木製の板を追加することでしっかりと固定できる可能性があります。

と言うのも、強度不足の天板が潰れてしまう一番の原因としては、固定用のクランプやグロメットは天板に接する面積が小さく、固定するための圧力が狭い範囲に集中してしまう点があります。

そのため、より広い面積を持つ木材をクランプと天板の間に噛ませることで天板にかかる圧力を分散させれば、安定した固定を行う事が可能になります。

板材の目安としては強度不足・厚さ不足のどちらの場合でも、モニタアームの支柱やアーム基部と天板が接する面のサイズよりも一回り~二回り大きいサイズ、15~20㎝四方程度の板材を天板と一緒に挟んで固定する事で圧力を大きく分散させる事が出来るため、より確実に固定することが出来ます。

また、この際に合わせてゴム製のシートを板材と天板の間や、板材と固定具との間に挟み込んでおくことで、板材がずれてしまう事を防ぐことが出来るためおすすめです。

手軽に手に入る板材は何?

圧力を分散させるためには板材が必要になりますが、あまり手に入りやすい物とは言えません。

そこでおすすめなのが、かまぼこの板です。

サイズ・強度ともにベストな物が多く、それでいながらスーパーなどでも比較的手に入りやすいため、モニタアームの補強用に使うにはおすすめの素材の1つです。

また、かまぼこが苦手な人はホームセンターなどで頑丈そうな木材を購入して、店舗でサイズを伝えてカットしてもらうのもおすすめです。

ホームセンターで木材を購入する場合は圧力がかかる部分に使用するため、安いからと言って強度的に不安の残るベニヤ板などは使わない事をおすすめします。

モニタアームの補強におすすめ「サンワサプライ CR-LAPLT1」

サンワサプライ モニタアーム補強プレート CR-LAPLT1

モニタアームの支柱や基部を固定する際によりしっかりと固定したい、机を傷つけたくない、という人にはサンワサプライから発売されているモニタアームの取り付け箇所を補強するためのプレート「CR-LAPLT1」がおすすめです。

使い方は非常にシンプルで、天板のモニタアームの支柱を取り付けたい位置に設置して、その上からクランプで挟み込むだけで使う事が出来ます。

難点として、机と補強プレートの間には滑り止めシートが用意されているため、滑りにくいのに対して、クランプと接する部分は特に加工されておらず滑りやすくなっているため、ゴムシートなどで滑り対策をする必要がある点があります。

使用方法、価格などとても手軽に使えるため、特に中身が中空の木製天板が使用された机を使っている人におすすめのアイテムです。

上下を反転する事で違った使い方も可能?

サンワサプライのモニタアーム補強用プレート「CR-LAPLT1」には本来の使い方の他に、もう1つ別の使い方でも使う事が出来る仕組みになっています。

通常は補強プレート(大きい方)を天板の上面に取り付ける形でクランプに挟みますが、それとは逆にクランプの天板下側に挟み込む事で、天板に接する面積を広げる事も可能になっています。

これにより、クランプの下側と接する部分の面積が小さい天板を使っている場合でも、確実な固定が可能になっています。

また、この取り付け方法の応用で2つの補強プレート使い、上下両方に大きいプレートを配置する事でマルチモニターなどより重い負荷がかかる構成でも安定した固定をする事も可能になっています。

グロメット式の注意点は?

天板に穴が開いている必要のあるグロメット式はクランプ式と比べると、取り付けられる机の種類が若干限定され易い傾向がありますが、その点を除けば概ね注意点などはクランプ式と変わりありません。

共通している点としてクランプ式と同様に天板を挟み込んで固定するため、天板の厚さと強度が重要になる点がありますが、それ以外にグロメット式固有の注意点として、穴を自分で開ける際のサイズと角度が重要なポイントになります。

サイズピッタリの穴を開けてしまうと固定用のボルトが通らない事がある他、穴の角度がずれてしまった際にピッタリの穴だとその曲がり方に沿った入り方しかできず、結果として支柱自体が曲がって固定されてしまうなどのトラブルが起きる事があります。

この2点をクリアするための方法として、モニタアーム側で指定されている穴のサイズの最小径+2~4mm程度大きい穴を開ける方法があります。

例えば、穴の指定サイズが20~8mmなら、10~12mm程度の製品で穴を開けるのがおすすめです。

手軽に穴を開けられる「スターエム ミニピット 10mm」

スターエム ミニピット 10MM

グロメット式の固定に必要になる穴を開けるためにはドリルなどの工具が必要ですが、一度しか使わない可能性も高いため、わざわざ数千円する電動ドリルやホールソーを買うのはちょっと気が引ける、と言う人も多いかと思います。

そういった人には木材限定ではあるものの、手回し式で穴をあけることが出来る「スターエム ミニピット」がおすすめです。

手回し式なため、机の天板のような厚みのある板を加工する時には時間がかかってしまいますが、値段も安く、サイズも豊富にあるなど、ちょっとした加工をしたい人にはぴったりの工具です。

まとめ

モニタアームの支柱や基部の固定は簡単な物が多く、ほとんどは道具要らずで出来るようになっていますが、それだけに適当に選んでしまうと全く固定が出来ないという場合も少なくありません。

しかし、そういったトラブルが起きた場合でもほんの少し工夫するだけで使える事が殆どなため、使えないからといって返品するよりも、工夫を凝らし何とかして使えないか考えてみるのもおすすめです。






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