難関美術大学に挑む! イラスト・絵画専門学校を含む受験対策について

2017年2月1日専門学校で学ぶ

打ち合わせ

昨今のアニメ・漫画ブームや新しい形のアートの勃興などで、「イラストレーターになりたい」と感化された学生さんが多いのではないでしょうか。

そうなると、進学先は美術大学・芸術大学・あるいは専門学校という手もあります。

ここでは、美大・芸大をおすすめした上で「受験対策のための専門学校」を中心に、様々な紹介を行っていきたいと思います。

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専門学校より美大がおすすめである理由

イラストレーターに準じる職種を志す高校生の皆さんは、卒業後の進路を定めておられるでしょうか。

ひと昔前こそ、絵を描く職業と言えば「美術大学」「芸術大学」といった進路になりましたが、イラストレーター・アニメーターの需要の高まりに応じて、今や専門学校という道もあります。

しかし、筆者は美大・芸大への進学をおすすめします。

その理由をここで列挙したいと考えます。

奨学金制度が豊富

大学に進学する場合、いずれも貸付型にはなりますが、専門学校よりも奨学金制度が豊富にあります。

それぞれの制度に、受給のための一定の制限がありますが、どのような条件の人でも精度を選ぶことで受給できるように仕組まれています。

一方で、専門学校の場合は、学校独自の免除制度に頼る可能性が高くなっており、免除額も総支払額のごく一部・ほとんどが入学時や在学中のご家庭負担となるようです。

イラストの世界でも学歴主義

実力勝負の世界とはいえ、やはり学歴主義が色濃く残っていることは否めません。

特に現代アートでは、学派・大学で修めた功績によって評価が大きく変わると言えます。

一方で、専門学校はあくまでも「短期間で実践的な能力を身につけるための」場であるため、バックヤードも含めてしっかりと評価されたい人には少し不向きであるようです。

自分の世界観を築ける

専門学校では、「イラストを描くということに特化した一技術」を集中して講義します。

そのため、短期間で就職に結び付けたい既卒者などにとってはメリットがあるのですが、美術史や他の芸術作品にも触れながらしっかりと自分の世界観を構築したい…という学生の皆さんにとっては、様々な講義に触れることのできる美術・芸術大学に軍配が上がります。

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受験対策で専門学校に行く必要はあるのか

さて、ここからは美大・芸大受験対策としての専門学校についてお話をします。

結論から言うと、ほとんどの大学ではAO入試制度を設けており、比較的安易に入学することも不可能ではありません。

ただし、「本気でイラストレーターになりたい」「モチベーションを高く保ちたい」という学生のみなさんにとっては、大学生活が少し物足りなくなる可能性は十分にあります。

そうなってくると、目指したいのは難関美術大学。

AO入試ではなく、一般入試…つまり、イラストに関する学科であれば「デッサン」を試験として入学者を決めるのが最大の特色であり、最難関である所以です。

この入試をクリアするために、多くの高校生が様々な方法で学んでいますが、中には「受験対策専門学校」という手立てもあります。

受験対策専門学校でやること

上記にあげたように、イラストレーターを志す学生が難関大学で試験を受けるのは、「デッサン」の技術です。

このデッサン技術を受験対策として軸に置き、集中的に訓練を積みながら、講座を追加するという形でカラーイラスト・コミックイラストなど様々な画法を学ぶことになります。

中学生から通うことのできる学校が多く、もちろん入学が早ければ早いほど受験対策にはいいと言えます。

イラスト塾・絵画教室では足りないのか?

学費については後述しますが、難関美大・芸大の受験対策を主な目的とした学校の費用は、1年集中コースなどであれば平均して年間200万円かかると言われています。

そこで思いつくのが、「画塾、絵画教室では足りないのか」というところでしょう。

この点については、ひとえに「それでは練習や技術がおぼつかない」とは言い切れません。

より多く・長く描ける環境や支援してくれる周囲の人がいれば、受験対策のための技術向上は十分に図れます。

しかし、過去の受験に関してのデータなどについては自力で集めるほかないことは、ここで述べておかなければならないでしょう。

画塾・絵画教室などで安上がりに練習できる環境を構築したいとお考えのかたは、「実際にその環境から目指す大学に入学できた人」の生の声を聞くのが何よりも大切です。

難関大学の倍率について

最難関と言われている東京藝大(美術学部)では、2014年度データによると、なんと11.7倍。

武蔵野美術大学・多摩美術大学・その他有名大学では2.5~3.8倍程度となっているようですが、いずれも志願者の母数が多く、狭き門であることには変わりありません。

試験内容について

まず上述にあげたデッサンを中心として、国語・英語を中心とした高校卒業程度の基礎学力が問われます。

あわせて、志願する学科によって色彩学なども試験内容に含まれることがあります。

受験対策専門学校の学費

前述もしましたが、受験対策のための専門学校の学費は、相当額に及びます。

3~4年で修了するコースであれば、年間50万円程度が平均。

1~2年集中コースであれば、幅はありますが年間100~150万円ほどが平均的と言われています。

実際に難関大学に入学されたかたの体験談によると、中学生時代はいわゆる「絵画教室」で実力を磨き、高校生になってから専門学校・予備校で学ぶようになったというかたが多いようです。

この場合、こういった受験対策校に在籍している時間が短いほど費用はかさみますので、留意が必要です。

自身で試験対策する場合の難易度

さて、どこにも学びにいかず、まるっきりの「独学」で試験対策できるのでしょうか?

難関美術大学の学生の多くが、それに対しては「No」と答えるようです。

中には「両親や親類が美術の専門家で、手ほどきを受けた」というケースもありますが、そのようなツテがない限り独学での受験はほぼ無理と言えるでしょう。

やはり、受験対策のための専門学校は欠かせません。

ひとまずは家族会議を!

これまで述べたことを踏まえると、これからイラストレーターを本気で目指すために「大学」に行こうとしている皆さんにとって、家族会議は必須と言えるのではないでしょうか。

受験のための専門学校に関しては、受講費の免除や貸付制度は皆無です。

大学に入ってからも学費や、画材・教材費が大量にかさむため、家計を圧迫することは必至です。

また、志望する学生のみなさんの気持ちをご家族が素直に応援してくださるか…というのは、とても大切なことです。

あるいは反対を受けるのであれば、今ひとまず筆をおらずに懸命に描き続けて、ご家族の説得材料とされるのもよいでしょう。

志望の動機をはっきりとさせておく

イラストレーターと言っても、「何のイラストを描くのか」で道は大きく変わります。

安易に絵が描きたい!

と言っても、ご家族を不安にさせるばかりか、受験勉強の段階で自分を見失ってしまうことになりがちです。

そこで、具体的に「どのように絵を描き、広めたいのか」「どんなメディアで活躍したいのか」を早い段階から明確にしておくことを強くおすすめします。

まとめ

学生さんが本気でイラストレーターを目指す、つまり最初に美大・芸大への入学というステップを踏もうとしても、経済的側面や純粋な受験難易度に阻まれがちです。

そこで、やはり受験に特化した専門学校での「試験勉強」をおすすめしたいのですが、これについても家族との相談や明確なビジョンなど、しっかりとした準備が必要となるでしょう。

これを参考に、是非頑張っていただきたいと存じます。






2017年2月1日専門学校で学ぶ