デジ絵ならではの便利な5つの点と2つの注意点
日々テクノロジーが進化することでお絵かきの環境も変化するようになり、現在ではすっかりパソコンで絵を描くデジ絵も一般的なものとなりました。
絵やパソコンの専門家でなくても道具を直ぐに揃えることができますし、使い方もカンタンなので直ぐに環境を構築することができます。
今回はデジ絵の便利な点や注意点を見ていきましょう。
まずは無料で環境を構築するところから始めると良いかもしれません。
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目次
ソフトウェアには無料のものもたくさん
デジ絵を描くことのできるソフトを「お絵かきソフト」や「ペインティングソフト」「ドローソフト」などと言います。
これらのソフトウェアは有料のものもありますが、無料のものも広く公開されているので直ぐに試すことができるでしょう。
無料と言ってもクオリティは高く、一通りの機能が揃っているためデジ絵を描き始める方にとっては十分な環境となります。
まずはこうした無料のソフトウェアを使い、デジ絵独特の機能に慣れてから有料ソフトを見ていくと良いでしょう。
確かに有料ソフトの中には優秀なものがたくさんあるのでいずれは買うことになるかもしれません。
ではデジ絵を描くソフトウェアのもっている基本的な機能をいくつか見ていきましょう。
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1:レイヤー機能で清書も色塗りもおまかせ
アナログで絵を描く場合、下書きを清書するときに下書きの線とごっちゃになってしまい清書の線画歪むということがあります。
また、清書したものに色を塗る際にもはみ出した部分をホワイトで修正したり拭ったりして仕上がりが汚くなるものです。
そこでデジ絵のレイヤー機能が役に立ちます。
レイヤーと言うのは英語で「Layer」と書き、その意味は「階層」です。
この機能は階層別に「下書き」「清書」「色塗り」に分けることができる機能なのです。
それぞれの階層は独立して描く事ができるので、清書レイヤーが下書きや色塗りのレイヤーに影響を与えることはありません。
また、色塗りがいくら下書き部分や清書部分にかかったりしても影響は無いのです。
イメージとしては独立した複数の透けているキャンバスに描くようなものです。
一番下に下書きのキャンバスを用意し、中間に清書のキャンバス、一番上に色塗りのキャンバスを上から眺めるような感じとなります。
そしてこのレイヤーなのですが、ソフトウェアによってはいくらでも作成することが可能なのです。
そのため、単に色塗りだけで複数のレイヤーを作ることもできますし、キャラクター別に複数のレイヤーを設定しても良いでしょう。
レイヤー機能はデジ絵にしかない便利なおすすめの機能です。
2:アンドゥ/リドゥで直ぐ修正
誰でも絵を描いていると「ああっ!
しまった…」という瞬間はあるものです。
キャラクターの線が妙に曲がりくねっていたり妙な肌色を塗ってしまったり、一度やってしまったら修正は大変な作業となります。
複雑に入り組んだ清書の線を修正液で修正し、さらに間違えて修正するときには負のスパイラルを感じるでしょう。
そこでデジ絵の「アンドゥ/リドゥ機能」が力強い味方になります。
この機能は英語で「Undo / Redo」となり、日本語では「元に戻す/やり直し」という意味になる機能です。
具体的なその機能の内容は「1手前に戻ったり1手前に戻ったものをまた行う」となります。
例えばキャラクターの顔の輪郭を清書していて、くしゃみをしてあらぬ方向にキャラクターのアゴが飛んでしまったとします。
この時にアンドゥするとその線は消えて無くなるのです。
そして今度はリドゥしてみるとアゴが飛んでいった絵を見ることができるでしょう。
つまりいくら単純なミスをしたとしてもアンドゥで1つ前に戻って直ぐ修正できるということです。
この機能はお絵かきソフトによって元に戻れる回数が多少異なります。
少ないものでは数十回だったりしますが、実質無限に戻れるものもあるものです。
もちろん無料ソフトで試すことができるので、この書き直しの便利さを味わってみましょう。
3:色味を変えられることの強み
デジ絵の特徴として色の扱いがデジタル的にできるという点があります。
これまでアナログ絵に親しんできた方にとって少し違和感があるかもしれませんが、興味深い世界です。
色というのは大きく分けて「色相」「明度」「彩度」という情報に分けることができます。
・色相:赤や黄色や青といった一般的な色の捉え方と考えておいて良いでしょう。
・明度:いわゆる明かりの強さで、0が真っ暗で最高値が真っ白となります。
・彩度:鮮やかさという概念で、同じ青でもペンキの青と空の青、海の青はそれぞれ異なることを表しているものです。
デジ絵ではこれらの色情報をカンタンにパネルで操作することができます。
そのため「今までこのキャラクターの色を赤で塗っていたけどひょっとして青いほうが良いのでは…」というときに直ぐ変更できます。
その場合は色相を赤から青に変化させてみればよいのです。
他にも「もっと明るいほうが良いかも」と思ったら明度を上げ「もっとくすませたい」場合には彩度を下げれば修正を実現できます。
こうした色に関する操作ができるというのはデジ絵の大きな強みと言えるでしょう。
4:エアブラシや水彩絵の具やマーカーといった豊富な画材
アナログの場合、絵を描く道具を揃えることは大変なものです。
えんぴつやペンならまだ良いのですが、エアブラシとなると中々導入できないでしょう。
ところがデジ絵ではエアブラシのペンを選択すればエアブラシが使えます。
他にもペンキを塗るローラーやマーカーなど変わったものも扱えるソフトもあるのです。
デジ絵では非常にカンタンに画材を使う事ができてしまいます。
こうしたペンの種類というのは使用するソフトウェアに大きく左右されるものです。
有料のソフトウェアと無料のソフトウェアの大きな違いとしてはこのペンの種類というものもあります。
特にデジ絵でキレイな色塗りをしたい方はこうした点で有料のソフトウェアを検討してみるのも良いかもしれません。
5:画像を取り込むのが非常にカンタン
絵を描く際の技法に写真を取り込むものがあります。
特にデジタル写真とデジ絵は相性がバッチリなのでこの技法を直ぐに導入することができるでしょう。
色調を変化させたり特殊効果をかけることができれば背景を描く手間が無くなるかもしれません。
手書きのように見せるには色々な工夫が必要となりますが、何かしらのノウハウを作る事ができれば背景の描画にかける手間を激減させることができるでしょう。
また、こうした実際の風景内に2次元のキャラクターを書き込むことで不思議な効果を生むこともできます。
上手く色を調節すればまるで現実にそのキャラクターが存在するような絵を描けるのです。
やや特殊な表現方法ではありますが、作品は興味深いものとなるでしょう。
注意点1:現実のモチーフを描くのも大切
漫画やイラストは美麗なものですし好きなキャラクターが居れば模写をメインに描こうとするかもしれません。
ですが上手く行かない場合があります。
それはもしかしたら立体感が描けていないのかもしれません。
インターネットで検索をすれば様々な写真を参考に立体感を学ぶことができますが、何より一流の資料は目の前に広がっているものです。
それは身の回りの風景で、目は常に立体視をしています。
デジ絵が上手くいかなかったら一度風景を描いてみると良いかもしれません。
注意点2:パソコンのスペックを上げよう
デジ絵のトラブルとしてフリーズがあります。
描いている途中でソフトウェアが動かなくなったり、パソコン本体の電源がプツンと切れてしまうのです。
こういう場合は本体を新調するなりして安定するようにしましょう。
折角の絵がトラブルで消えることは何よりモチベーションをごっそり削り取ってしまうので避けたい事態です。
まとめ
デジ絵の便利な点と描く上での注意点を見てきました。
デジタルならではの便利な機能がいくつもあるので使いこなすことができれば作業効率も仕上がりも格段に改善されるでしょう。
レイヤーとアンドゥ/リドゥ、それから色味の変更などは強力な道具です。
まずは無料のお絵かきソフトを試し、ペンタブが欲しくなったら買ってしまいましょう。
ペンタブさえあれば本格的にデジ絵を描く事ができるようになりますよ。