ペンタブの替え芯を節約したい!…芯の交換ペースの考察・ペン先の延命&代用案まとめ

ペンタブレット(板タブ)

Wacom Intuos Cintiqオプションペン クラシックペン KP-300E-01X

「ペンタブレット純正の替え芯代がもったいない」という声は、多く聞かれます。

替え芯自体が高い・コスパが良くないというのが主な理由。

他の人の交換ペースが気になったり、何かで代用できないかと考えあぐねたりするのは、デジタル作家であればだれでも一度は考えることです。

そこで、芯の摩耗はどうして起こるのか?

をまず考え、ペン先の延命・おすすめの代用案を紹介していきます。

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芯はどれくらいのペースで変えるもの?

まずは、ペンタブの替え芯の交換ペースについて。

結論から言えば、極めて個人差が激しいそうです。

公式なデータは無く、最もペンを酷使する週刊誌・月刊誌の作家の間でも

  • 2週間に1度
  • 月に1度
  • 3ヶ月に1度
  • 3〜5年以上に渡って替えていない

と、様々。

「どのくらいのペースで普通なのか」は一概には言えないようです。

ただ、削れにくい作家の環境の傾向として挙げられるのは、タブレット本体に保護シールを貼っていないこと。

また、グラフィックソフトの筆圧変更設定で、描きたいタッチごとに筆圧曲線を都度変更しているかたも多いそうです。

意外にも思えるのが、「作家本人の筆圧・替え芯の摩耗速度との間には、それほど関連性がない」…ということでしょうか。

準大手の同人作家や、作画工程を積極的に配信している作家によると、ペンタブの機種を変えるだけで芯の交換頻度が大きく変わった…という報告を多く見かけます。

まとめると、ペンの芯交換頻度は

  • タブレット本体の仕様
  • 保護フィルムの材質
  • グラフィックソフトの設定

などに影響されると考えられます。

intuos4以降の現行機は削れにくい?

ワコムのペンタブレットを使っている人の報告の中に、気になるものがあります。

近年発売の液タブ・板タブ、具体的にはintuos4以降の機種に買い替えたところ、芯の交換頻度が減ったとのこと。

公式サイトでは、この点にまつわる仕様変更の報告は見られません。

しかし、上記以前の機種を使い続けている・かつ替え芯のコストにお悩みの方は、タブレット本体買い替えの検討をしてみてはいかがでしょうか。

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芯を長持ちさせる裏技

「描き心地が悪くなったから」といって、すぐに芯を交換するのは早計であるようです。

芯を回復させるどころか、お好みの描き心地に調整する裏技があります。

ヤスリで調整する

ペンの芯が摩耗する原因として、「同じ角度で使い続けている」ことが一つ挙げられます。

シャープペンシルでずっと筆記し続けていると、線が太ってしまう…これと同じ原理。

そこで、尖っている面(それまで筆記していた部分とは逆の面)を削ってあげることで、描き心地を取り戻すことができます。

用意するものは、プラモデル用の紙ヤスリ粗目・細目。

一度ペンから芯を抜いて、よく観察して「尖っているほう」を紙ヤスリで削っていきます。

こうしてペン先の尖りを大まかに調整した後、最後に細目で仕上げていくだけ。

もう一度ペン本体にセットすれば、描き心地が戻ります。

ただしこの方法、あまりにも摩耗が激しい場合は使えません。

また、ペン先の削りが荒い場合は、タブレット本体の表面を傷つけてしまう可能性もあります。

「早めの延命措置」としては非常に有効なので、ひとまずおすすめいたします。

慣れてくると、自分に合うペン先の形を作ることもできます。

付け加えると、この後の項で紹介する方法と異なり、ペン本体の故障を招く心配もありません。

万一失敗してしまっても、替え芯一本分の損で済みます。

しばらく試してみて気に入れば、オリジナルのペン先に挑戦してみても良いのではないでしょうか。

綿棒で芯を作る

さて、ここからは「替え芯の代用」のお話をします。

結論から言うと、パスタ・つまようじを使うのはおすすめできません。

ペン故障の報告がいくつもある上、非純正品の芯によるペンの故障は修理不可・単品で買い求めるしかないそうです。

メリット・デメリット

綿棒を芯の代用とした場合の最大のメリットは、「タブレット本体を傷めない」ことにあります。

ノーガード(保護シールなし)の描き心地を、思い存分楽しめます。

そればかりでなく、筆圧の強弱に合わせてペン先が変わってくれるのも嬉しいポイント。

実際に綿棒を代用品としている人からは、「もとの純正芯より綿棒のほうがいい」との声が聞かれます。

潰れやすい・ペン先の状態が変化しやすいのが残念なポイントですが、100円均一で数百本買えることを考えれば、コスト軽減効果は計り知れません。

デメリットとしては、やはり他の代用品と同様に、ペンの故障の可能性は否めないことです。

100円均一で売っているような綿棒のなかには、綿の量が少ないものもあります。

筆記中にペン内部で、綿の玉をプラスチック棒が突き破るようなことがあれば…ハード部分への影響は計り知れません。

実際にそういった事例で故障したと言う声は聞かれませんが、やはり自己責任でお試しすべきでしょう。

モデラー用品で芯を作る

プラモ・模型ショップ、あるいは電気パーツを販売しているお店で取り扱っています。

こちらもネット上で好評を得ているようなので、紹介していきます。

メリット・デメリット

モデラー用の棒は、「プラ棒」「カーボン棒」などで探すと良いでしょう。

ネットでも入手できますが、タミヤ以外のメーカーは探しづらいため、電気街などに繰り出してみることをおすすめします。

角形・丸型の2種類がありますが、丸型を選ぶのがポイント。

モデラー用のヤスリ・セロハンテープも用意しておくと安心です。

替え芯の太さは1.7〜1.8mmほどですが、市販されているモデラー用の棒は1.5mmないし2.0mmがほとんどです。

使いやすいのは細い方で、足りない太さをセロハンテープなどで補うのがベスト。

ペン先はタブレット本体を傷めないようにヤスリで角を取っておきます。

この方法の一番のメリットは、「以後芯の交換が必要なくなる可能性が非常に高い」ことです。

カーボン製の棒であれば、どんな使い方でもペン先の摩耗はほとんどありません。

ぴったりと合えば、半永久的に使える可能性が非常に高いと言えます。

また、替え芯と近い素材であるため、ペンを故障させる可能性も低いと言えます。

ペン内部で折れたり・曲がったりする心配もほぼないので、安心して使えます。

デメリットとしては、そもそもこの棒自体が入手しにくいことです。

地方お住まいのかた・お近くに模型ショップがないかたにとっては、通販で入手するほかありません。

実際に触れて、ご自身のペンに使われている替え芯と比較することが難しくなります。

そのため、「思っていたものと違った・サイズが合わなくて、DIY道具を追加で買うことになった」というトラブルが考えられます。

プロの間では非常によく使われている芯の代用法で、特に筆圧が弱いかた・絵柄の細かいかたには人気があるようです。

逆に、筆圧が強い人・厚塗り画風の人には、「なんだかタブレット本体の表面が”たわむ”感覚がする」と敬遠する声も聞かれます。

描き心地がかなり固定されてくる…ということを念頭に置いた上で、検討をおすすめします。

まとめ

替え芯の交換スピードは、クリエイター本人の使い方よりも、ペンタブレット・ペン側の性能に大きく影響されるそうです。

ここで1番おすすめしたいのは、ひとまずペン先を復活させて延命する方法。

非純正品での代用は、大なり小なりペンの故障の原因となる可能性は否めません。

比較的安全な代用品をご紹介させていただきましたが、メリット・デメリットを考慮の上お試しください。