使いにくいペンタブレットは「筆圧設定」で変わる!使いこなす設定方法は何?

ペンタブレット(板タブ)

せっかくペンタブレットを購入したのに、いまいち使い勝手が悪い、描きにくいと感じた経験はありませんか?

それはもしかしたら、最初に行うべき初期設定がしっかりできていないのかもしれません。

ペンタブレットは世界中で様々な人が使うため、個人個人でしっかりと筆圧やペンのカスタマイズをしなければ「自分に合った」ペンタブを作ることはできません。

今回はペンタブレットの中でもイラスト・マンガを描くクリエイターに人気の「ワコム Intuos」シリーズについて基本的な設定やしておきたい初期設定についてまとめてみました。

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世界電子ペンタブレットシェアの第1位はワコム

ペンタブレット業界では、ワコム社の製品が日本市場・世界市場ともにその約8割以上をシェアしています。

1987年にコードレス・ペンタブレットの開発に乗り出したワコムはディズニーの協力要請を皮きりに、様々なアーティスト・クリエイターの要望に答えながら自社のペンタブレットを進化させてきました。

そして今や、イラストやマンガ作成だけでは無く様々な分野でワコムのペンタブレットが活躍するようになったのです。

イラストレーターに人気な機種は「Intuos」シリーズ

中でも、Intuosシリーズと呼ばれる同社の製品はマンガやイラストを作成するクリエイターに非常に人気で、初心者からベテラン、プロまで満足できる使い心地を実現させています。

Intuosシリーズは一般的な電量販店やクリエイター向けのイベントでも目にしやすく、描き心地を試せる機会も多く、ペン先芯などの付属部品を手に入れやすいというのも広く親しまれる理由の一つでしょう。

それでは、そんなIntuosシリーズの機能を目いっぱい利用できるように、ペンタブレットの設定方法について見ていきましょう。

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「Intuos」シリーズのドライバ設定方法

ペンタブレットを購入したら、最初に設定しておかないといけない項目というのは2つあります。

この2つの設定が間違っているとペンタブ自体が使いものにならないので、購入したらまず一番初めに行うようにしてください。

以下の設定はIntuos、Intuos Proでほぼ変わらないので参考にしてみてください。

最新ドライバをインストールしよう

ペンタブをパソコンで使用できるようにするには、使用しているOSに合った最新のドライバをインストールする必要があります。

ドライバはワコムの公式サイトに用意されています。

「サポート・ダウンロード」という項目から「ペンタブレット製品ドライバインストール」というページに飛び、自分が購入したペンタブの型番と使用しているOSを選択しましょう。

すると、その環境での最新ドライバが表示されます。

あとはそのドライバをダウンロード、インストールしパソコンを再起動すれば、お使いのパソコンでペンタブが使えるようになります。

ドライバインストール後は必ず再起動が必要となるので、他のアプリケーションは終了しておきましょう。

タブレットと画面の縦横比率をそろえよう

次に、タブレットのプロパティ画面を開きタブレットと画面の「縦横比率」をそろえましょう。

プロパティ画面はお使いのパソコンによって開き方が異なりますが、「全てのプログラム」内に「ワコムペンタブレット」といったフォルダがあり、その中に用意されていることが多いので探してみてください。

プロパティを開いたら、タブからマッピングを開き「縦横比を保持」という項目にチェックが入っているか確認します。

この項目にチェックが入っていないと、タブレットと画面の比率がずれて実際に描いている形がずれて描写されると言った問題が発生します。

チェックを入れて、プロパティを終了させればペンタブを使う基本的な設定は終了となります。

最初にしておきたいおすすめの初期設定

次に、より快適にペンタブレットを使うためにおすすめの初期設定を紹介したいと思います。

イラストやマンガを描く場合、使用感が悪いとストレスになり上手く制作に没頭できませんよね。

便利なペンタブレットだからこそ、自分自身の手で自分に合った設定にカスタマイズし、便利さを100%味わえるようにしましょう。

サイドボタンに好みの機能を割り当てる

ワコムのペンにはサイドにボタンが付いており、そこに好きな役割を振り分けることができます。

設定は先ほど縦横比を確認した、ペンタブレットのプロパティから行います。

プロパティのペンというタブを見ると、各ボタンやホイールに何を割り当てるか選択できる場所があるので、好みの項目を選択しましょう。

おすすめの設定は「消しゴム」と「元に戻す(アンドゥ)」に設定する方法です。

ボタンを消しゴムにしておくことですぐにペンと消しゴムを切り替えられ、作業がスムーズになります。

「元に戻す(アンドゥ)」は描き間違いをすぐに前の段階に戻せるので、消しゴムよりも段階的に絵を修正できる便利な機能です。

何を割り当てるか悩んでいるという方はぜひ試してみてください。

「ペン先の感触」を調節しておく

同じくプロパティのペンというタブに、「ペン先の感触」という項目があります。

この項目も初期設定のまま使っていると違和感がある場合があるので、自分がしっくりくるように調整しましょう。

ここでは、ペンを押しつけた時のクリック圧の強弱やペン先の柔らかさ・硬さなどが調節できます。

特に、詳細設定にある「クリック圧」は、線を描写した時に最初と最後が細くなる「入り抜き」に大きく影響するので、ゲージを調節しながら自分が一番ちょうどいいな、とおもう位置を探してみましょう。

「文字認識モード」と「筆圧感知の互換性」を設定する

この項目はIntos Proの設定となります。

Intuos Proは筆圧感知が2048段階ありますが、初期設定ではこの2048段階が発揮できないような設定になっている場合があります。

プロパティを開いて、使用するタブレットを選択すると「タブレットモード」という項目が現れます。

その項目が「標準モード」だった場合には筆圧感知が1024段階しか使われなくなっているので、「文字認識モード」に切り替えておきましょう。

こうすることで、本来の機能である2048段階が適用されるようになります。

また、ペン側でも「筆圧感知の互換性」という場所を見てみましょう。

これは筆圧感知2048が使えないソフトがある場合、1024に切り替えて使用するためのチェックポイントなのですが、お使いのソフトウェアが2048に対応しているなら設定を無効にしておきましょう。

この2つを行うことで、Intuos Proが持つ本来の筆圧感知能力をフルで活用できるようになります。

イラスト制作ソフト別の筆圧設定方法

さて、ペンタブレット側で最適な設定を行えたでしょうか。

しかし、どんなに最適な設定にしたとしても、イラスト制作ソフト側の設定がずれていては思うような線をかけるようにはなりません。

最後にペンタブレットでイラストやマンガを描く時に必要なソフト側での筆圧設定について、簡単に確認しておきましょう。

「SAI」の場合

「SAI」の場合、筆圧の調整は描きたいペンの種類を選んだ上で「詳細設定」を押すことで簡単に変えられます。

筆圧を100%活用するには、詳細設定の中の「ペンの小ささ」を0にしておきましょう。

ペンの小ささを大きな数字にしておくと、そこまでしか筆圧を感知しなくなってしまいます。

その他にも、筆圧によって濃淡や線の太さなどを調節できる項目が色々あるので、まずは実際に描きながら自分がいいとおもう設定を探してみましょう。

「SAI」では気に入ったペンを新しい名前で保存することもできます。

「clip studio paint」の場合

「clip studio paint」でも同様に、筆圧を調節するには描きたいペンを選んだ上でブラシサイズ横にある下向き矢印をクリックします。

すると「ブラシサイズ影響元設定」という窓が開くので、その窓のグラフを調節すると筆圧を設定することができます。

このグラフは微妙な値でも調節できる分、最適な位置には個人差があります。

筆圧が低めだと感じている方は左上、高めだと思う方は右上に調節すると比較的自分に合った筆圧設定ができるので、使いながら丁度いい位置を調節していきましょう。

まとめ

ペンタブレットはワコム社が研究を重ね、アーティストやクリエイターに使いやすい機能を追求したパソコン周辺機器です。

だからこそ、初期設定をしっかりと行い、本来ペンタブレットが持つ機能を存分に利用したいですよね。

今使用しているペンタブレットが何となくしっくりこない、という方は一度ペンタブレットの設定を見直してみてはいかがでしょうか。