東北地方にも声優を目指せる専門学校はある?声優コースのある3校を紹介
東北地方に住んでいる人が声優を目指すには、地元の専門学校で勉強するのが経済的負担も軽く現実的な選択肢となってきます。
全国には声優を目指せる専門学校も多く存在しますが、東北地方には決して多くないのが現状です。
東北地方で声優コースのある専門学校を3校紹介し、それぞれのカリキュラムと学費について比較してみました。
目次
専門学校デジタルアーツ仙台の声優科
宮城県仙台市は東北地方でも最大の人口を持つ政令指定都市だけに、東北地方で声優を目指せる専門学校3校のうち2校の所在地となっています。
そのうちの1つ専門学校デジタルアーツ仙台の声優科は、文部科学大臣認定「職業実践専門課程」が設置された認定校です。
職業実践専門課程に認定された学科やコースは企業との密接な連携を1つの特徴としており、学校情報が明確に開示されている点で信頼性も高いと言えます。
専門学校デジタルアーツ仙台の声優科は定員20名の2年課程で、声と演技力に関する専門教育を受けられる学科です。
この声優科には声優タレントコースとアニメ声優コース・アニソン声優コースという3つのコースがあって、1年次にはアフレコ実習や自己表現技法といった共通カリキュラムで基礎を学んでいきます。
2年次になると声優タレントコースはタレント実習に加え、声優演技法やナレーション実習などの専門分野に進みます。
アニメ声優コースの2年次はアニメ声優実習の他、オーディオドラマ制作や朗読劇といったカリキュラムが中心です。
ヴォーカル実習は1年次の共通カリキュラムにも含まれていますが、アニソン声優コースの2年次にはアニソン実習やダンスレッスンなどが加わります。
専門学校デジタルアーツ仙台は学費分割納入制度も利用可
専門学校デジタルアーツ仙台声優科の学費は入学金が120,000円で、年間授業料が620,000円となっています。
その他にも施設設備費や教材実習費が加わるため、1年次合計で1,050,000円、2年間合計だと1,980,000円かかる計算です。
専門学校デジタルアーツ仙台の学費分割納入制度を利用すれば、入学金と施設設備費を2回から4回以上に分割して納入できるようになります。
授業料・教材実習費といった入学後の納入金に関しても、希望すれば全10回の均等納入が可能です。
仙台コミュニケーションアート専門学校のアクター・声優コース
同じ仙台市の若林区にある仙台コミュニケーションアート専門学校にも、アクター・声優コースが設けられています。
仙台コミュニケーションアート専門学校も専門学校デジタルアーツ仙台と同様に、文部科学大臣認定「職業実践専門課程」の設置校です。
仙台コミュニケーションアート専門学校の音楽コミュニケーション科に設けられたアクター・声優コースは同じく2年制で、4つの専攻に分かれています。
声優専攻に加えて俳優/タレント専攻と声優アーティスト専攻、声優&俳優専攻で構成されているのがアクター・声優コースの募集専攻です。
仙台コミュニケーションアート専門学校では業界の各企業と連携し、ゲーム制作やラジオ番組制作といったプロジェクトを授業に取り入れてきました。
プロの声優が特別講師にラインナップされており、600社近くが参加するオーディションも活発に行われています。
こうした制度を利用すれば、東北地方の専門学校でも在学中にアニメ業界やラジオ業界とのつながりを持つことは十分に可能なのです。
仙台コミュニケーションアート専門学校の学費サポート制度
仙台コミュニケーションアート専門学校のアクター・声優コースに入学した場合は、初年度で1,235,000円の学費が必要になってきます。
専門学校デジタルアーツ仙台に比べると初年度納入金が高めですが、学費サポート制度もあるので経済的事情を持つ人でも安心です。
日本学生支援機構を利用した学費サポートには第一種奨学金と第二種奨学金があって、それぞれ利用条件が異なります。
経済的理由から声優を目指す道を諦めかけていた人でも、こうした学費サポート制度を利用すれば専門教育が受けられるのです。
アニメ声優科がある国際アート&デザイン大学校は福島県郡山市の専門学校
東北地方で声優を目指すコースのある3つ目の専門学校は、福島県の国際アート&デザイン大学校です。
国際アート&デザイン大学校のある郡山市は、全国一と言われるほど音楽が盛んな街として知られています。
国際アート&デザイン大学校のアニメ声優科もまた先の2校と同様に2年課程で、「職業実践専門課程」に認可されている点でも変わりありません。
アニメ声優科ではヴォイストレーニングや演技演習など、声優を目指すための基礎をしっかり学べるカリキュラムが充実しています。
基礎を確実にマスターしたら次はアフレコやラジオ、さらにMCも含めた実習を通じて専門的スキルを身につけていくことになります。
産学官連携に積極的な点も国際アート&デザイン大学校の特色で、企業CMへの出演を授業の中で体験できる点は注目に値するポイントです。
声優プロダクションが実施する学内オーディションにチャレンジ可能だけに、実力と運次第では在学中の声優デビューも夢ではありません。
国際アート&デザイン大学校にも学費サポート制度あり
国際アート&デザイン大学校の学費は全学科共通の入学金が50,000円で、授業料と施設設備費・維持費の合計額に年間940,000円かかります。
アニメ声優科の場合はこの他に教材費として1年次に376,634円、2年次にも323,170円が必要です。
さらに海外研修費として全学科共通で298,500円プラスされるため、2年間の総納入費用は3百万円近くに達します。
国際アート&デザイン大学校は専門学校デジタルアーツ仙台より学費が多くかかる計算となりますが、仙台コミュニケーションアート専門学校と同様の学費サポート制度も利用可能です。
認可校以外では総合学園ヒューマンアカデミー仙台校にも声優専攻あり
東北地方で声優を目指すには、現時点で国の認可を受けた専門学校に限ると以上の3校に候補が絞られます。
認可校以外を選択肢に入れるなら、宮城県仙台市にある総合学園ヒューマンアカデミー仙台校も有力な候補の1つです。
総合学園ヒューマンアカデミー仙台校でも専門学校に劣らない専門的な教育が行われており、マンガ・イラストからゲーム・ファッションに至るまで多彩なコースが用意されています。
その中で声優を目指すには、パフォーミングアーツカレッジの声優専攻が一番の近道です。
声優専攻の1年次ではヴォイストレーニングや演技演習に加え、表現演習・ヴォーカルなどを勉強します。
2年次では公演制作やCMナレーションなども加わり、さらに実践的な演習に取り組みながら専門スキルを磨いていくことになります。
総合学園ヒューマンアカデミー仙台校の学費は115万円という初年度納入金を見る限り、一般的な専門学校と大きな差はありません。
カリキュラムと学費の面では総合学園ヒューマンアカデミー仙台校も専門学校と遜色ありませんが、専門学校の学歴がつかないため声優になれなかった場合は就職等に不利となってきます。
専門学校卒の学歴を重視するなら3校から選ぶのが無難
5万人とも言われる声優志望者の中で、実際にアニメ声優として活躍している人は1%以下という狭き門です。
声優オーディションに合格するだけでも大変な状況ですが、声優を目指すための努力は決して無駄ではありません。
世の中にはナレーターやラジオパーソナリティ・イベント司会者など、声を使う職業が数多く存在します。
東北地方にある専門学校の声優コースでもプロの声優を目指すために勉強するという点では変わりありませんが、たとえ声優になれなくても就職の道はいくらでも見つかるものです。
必ずしも声優になれるとは限らない将来のことを考えると、専門学校卒の学歴を得ておくことも重要になってきます。
以上に紹介した3つの専門学校は地方校でありながらカリキュラムや就職サポートが充実しており、地元で声優を目指しながらも専門学校卒の学歴を残したいという人におすすめです。
まとめ
東北地方には声優を目指せる専門学校が多いとは言えませんが、紹介した3校はいずれもハイレベルの専門教育が受けられる国の認定校です。
そうした専門学校で学べば声優を目指すことが可能なだけでなく、声に関する専門技術を生かしたさまざまな職業が視野に入ってきます。
地方の専門学校でもこうした声優コースを選べば、講師陣や実習形式の授業・オーディション等を通じて業界とつながりを持てる点も大きな魅力です。