自作PC初心者必見!パソコン用液晶モニタを選ぶ時に気をつけたいポイント9選
苦労してパーツを組み合わせ、ついに作り上げた自作PC本体。
その愛機が正常に稼働しているのを確認する為、液晶モニタが必要になりますが、現在市場には様々なタイプの液晶モニタが出回っています。
その中からどれか一つを選ぶのは、初心者には中々難しいものです。
今回は自作PC初心者が液晶モニタを選ぶ際に注意すべきポイントについて解説していきます。
目次
解像度に注目する
液晶モニタが画面上にいかに多くの情報を表示できるかはドット数の多さにかかっており、その数を表しているのが解像度になります。
解像度は画素という言葉で表される事もあり、デジカメやテレビでは主に後者の呼び方が一般的です。
自分に合った液晶モニタを見つける為には、まずこの解像度の数値に注目して下さい。
例えばデジカメ写真編集やDTPを主な用途に考えている場合、一度に多くの情報を表示する事が出来るよう、解像度の高い液晶モニタを選んだ方が多くの面で有利です。
逆に解像度が低い液晶モニタを選んだ場合、データが一度に画面に表示できなくなる可能性があるので注意しましょう。
サイズに注目する
液晶モニタが表示できる範囲は解像度の数値によって決められるのですが、大きい液晶モニタが小さい液晶モニタよりも多くの情報を表示できるとは限りません。
画面の情報量を決めるのはあくまで解像度です。
では、液晶モニタのサイズはどのようにして決めれば良いのでしょうか。
液晶モニタのサイズは通常「インチ」という単位で表されます。
これは家庭用テレビや自転車の車輪の大きさを表す時にも使用されている単位なので、馴染みがあると思います。
現在パソコン用液晶モニタで最も多く出回っている主流のサイズは24インチで、メーカーの違いや機能と品質、そして使用しているパネルの素材によって価格に違いが生じてきます。
自分が納得のいく液晶モニタを入手する為には、解像度とサイズのバランスが良い製品を見つける事が重要です。
例えば同じ27インチの液晶モニタでも、解像度が変わるだけで使い勝手や受ける印象が全く変わります。
このバランス自体には正解が無いので、家電量販店やパソコン専門ショップに足を運んで実機を確認する事をおすすめします。
4Kを選ぶ場合はモニタのサイズに注意
最近は家庭用テレビでもすっかり浸透してきた感のある4K。
4Kとは一般的に3840×2160という高解像度を指します。
この解像度になると非常にきめ細やかで繊細な表現が可能となり、従来の解像度では得られなかった豊富な情報量が表示されるのが大きな特徴です。
パソコン用液晶モニタの世界でも今や4Kの解像度を持つ液晶モニタが数多く出回っていますが、この解像度を選ぶ際には注意が必要です。
現在パソコン用液晶モニタで一番出回っているサイズは24インチ型ですが、4Kの解像度を24インチで表示した場合、表示される文字や画像は一般的な解像度の液晶モニタと比べてかなり小さくなり、フォントサイズによっては判読が困難になる場合があります。
一つの画面に多くの情報を一度に表示させたい人にとって4Kの解像度は非常に有用ですが、液晶モニタ本体のサイズが小さいと逆に見辛く感じてしまうかもしれないという事を覚えておきましょう。
4Kモニタでゲームをする場合はグラボに注意
使用しているグラボの性能にもよりますが、基本的には高い解像度になるほどゲーム描画の負荷は増大し、グラボに負担が掛かります。
もし4Kの解像度でゲームを快適にプレイしたい場合には、最低でもハイエンドクラスのグラボを用意する必要があります。
4Kの解像度で出力されたゲーム画面は美麗で繊細なので、思わず手が出てしまいそうになりますが、お手持ちのグラボの性能が4Kでの描画に適していない場合、一般にカクツキと呼ばれるタイムラグ、FPSの減少が発生する確率が高まります。
解像度自体はゲーム内の設定で変更が可能ですが、それでは高解像度の液晶モニタを手に入れる意味がほとんど無くなってしまいます。
4Kの液晶モニタを選ぶ前に、ご自身のパソコンのスペックを見直してみましょう。
どうしてもスムーズな描画が難しいと予測される場合は、4K自体を選択肢から外すのが無難です。
フルHDを基準に考えてみる
もし解像度で迷った場合は、フルHDを基準に考えると良いでしょう。
フルHDとは1920×1080の解像度を指します。
この解像度はパソコン用液晶モニタの世界だけに留まらず、フルハイビジョンテレビで映し出される映像の基準ともなっている数値です。
市販のブルーレイでは一部の製品を除いてほぼこの解像度で収録されています。
PCゲームも基本的にこの解像度での表示を基準に製作されている場合が多いので、適正な表示バランスでゲームを楽しむことが可能となります。
そして標準的な性能を持つグラボはこの解像度での描画を難なくこなしてくれるので、自身が持つパソコンのスペックを気にする必要もありません。
光沢か非光沢か
液晶モニタには光沢(グレア)と非光沢(ノングレア)という種類が存在します。
グレアの液晶モニタは実際に目で見た時に映像が綺麗に見えるという利点がある一方、写り込みなどの影響で長時間見続けていると目が疲れてくるというデメリットもあります。
一方のノングレアは写り込みがほとんど起こらない性質なので目に優しく、ゲーマー需要も高い液晶モニタですが、その反面映像に華やかさが感じられなくなってしまうという弱点もあります。
両方の製品の中間に当たる半光沢(ハーフグレア)という選択肢もあるので、気になった製品を見つけたら調べてみましょう。
最近は画質調整のプリセットを豊富に持つ液晶モニタも存在するので、どちらの方式が一方的に不利ということはありません。
強いて言えば、写真編集などで使用する場合は光沢、ゲームに比重を置いた場合は非光沢という選択になると思います。
パネルの駆動方式を見る
液晶モニタのスペック表でよく目にするのがパネルの種別を表す文字です。
これらは「IPS」「VA」「TN」という表記で記載されている事が多いのですが、一見すると何のスペックなのか分かりません。
しかし一度理解してしまえば、製品選びに大いに役に立ちます。
実はこの種別はパネルの駆動方式の違いを表しています。
それぞれ特性が違うのですが、誰にでも分かりやすい特徴は「視野角」です。
液晶モニタを正面以外の角度から覗き込む時に色が変化して見えたり、よく見えなかったりする経験をお持ちの方もいらっしゃることと思いますが、「どのくらい角度を変えて見ると画面のコントラスト比率が崩れるか」という指針として用いられるのが視野角という言葉です。
そして一般には視野角が広い液晶モニタが優秀であるとされています。
上下から見た際に視野角が他の物より劣っている方式が「TN」で、それ以外の2種は「TN」よりも高コストながら良好な視野角を持っていると覚えておけば良いでしょう。
比較が難しい応答速度
PCゲーマー向けモデルの宣伝文句でよく登場するのが「応答速度」という言葉です。
応答速度は数字とmsという単位で表されますが、簡単に言うと色が変化する際にかかる時間の事です。
msとはミリ秒のことですが、体感で違いが分かるかと言うと難しい所です。
加えてメーカーごとに測定基準が違う場合があるので、全ての製品をこの数値で判断するのは危険です。
間違いのない液晶モニタを選びたい場合は、メーカーが応答速度をどのような条件下で行なったのか記載しているかどうかで判断しましょう。
自社製品に自信を持っているメーカーであれば、かなり詳しく記載している筈です。
画質の良し悪しを決める色再現性
写真の編集やDTPを行う人は色再現性に優れた製品を選ぶ必要があります。
色再現性は色の表示を正しく再現する事が出来ているかという液晶モニタの大切な性能判断基準です。
この部分に優れた液晶モニタに共通している特徴は高価である事、そしてメーカーのホームページに自社の品質について詳細な記述がある点などが挙げられます。
十万円を超える液晶モニタも少なくないですが、高品質な表示を可能にする製品はプロユーザーからの信頼が厚いので、価格を落とさなくても需要があるのです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
液晶モニタは価格差の激しい世界で、安価な製品から高価な製品まで数多く出回っています。
自作PCのパーツでお金をつぎ込んでしまい、液晶モニタには予算が割けないという方には、安価な製品は大変魅力的に映る事でしょう。
しかしながら価格なりの性能と品質を持つ優れた製品も存在するので、上記の判断基準を参考に、お気に入りの液晶モニタを見つけて下さい。