iPadと液タブを比較したときにみえてくる違いを追及

液タブ(液晶ペンタブレット)

液タブは便利な機器ではあるものの何といっても高価な製品です。

気軽に手に入れるには手が伸びにくい価格設定となっているので尻込みしてしまうのは当然といえるでしょう。

そこで候補として浮かび上がるのがiPadです。

iPadは高性能なタブレット端末なのでお絵かき以外の用途にも使うことができます。

今回はそんなiPadと液タブをじっくりと比較していきましょう。

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お絵かき専用デバイスではない

iPadはOSを搭載したタブレット端末であり、それ自体で動作させることができます。

一般的な液タブは別途PCやモニターが必要となりますが、iPadは単独で使っていけるのです。

この時点で全く異なるデバイスということが分かります。

独立した端末なのでお絵かき以外にも様々な形で利用することが可能です。

例えばウェブブラウジング、ゲーム、SNS、IP電話、動画閲覧、撮影、などなど色々なことに使えます。

持ち運べるPCのような存在といえるでしょう。

対して液タブはPCを併用する絵を描くためのデバイスであって、単独では何の意味ももちません。

PCがあって始めて使えるデバイスであり、絵を描く以外にはサブモニターとして活用するぐらいしか用途は無いのです。

形状は似ているのですがこなせる役割は圧倒的にiPadの方が多いといえます。

そのため外でも使えるデバイスとしてiPadを手に入れる意味は十分にあります。

スマートフォンよりも大きい画面で余裕をもって操作することができますし、軽いため携行性は抜群です。

液タブよりも遥かに手軽に扱える多機能なデバイスがiPadといえます。

液タブ並みの価格の「iPad Pro 10.5インチ」

Apple 10.5インチ iPad Pro Wi-Fiモデル 64GB ゴールド MQDX2J/A

価格面では液タブとそこまで変わりません。

そのため依然としてお高いわけですが、それでも多機能なのでこうした価格になることは仕方ありません。

高性能なPCとして考えれば分からない価格設定でもないはずです。

また一般的なPCは様々なパーツが取り付けられ体積も重量も大きいものですが、iPad Proは非常にコンパクトで軽く仕上がっています。

それまでPCが実現できなかったような特性である携行性に特化した特殊な製品と考えれば価格にも納得できるはずです。

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お絵かきも快適にできる

色々なことができるiPadですが、お絵かき機能はどうなのかといわれれば非常に快適なものとなっています。

思ったところに線を引くことができ、また動作も軽快です。

さらには発色も良いので気持ちよくお絵かきを楽しむことができるでしょう。

お絵かきに飽きればネットを巡っても良いですし、ゲームで遊ぶことだってできます。

いちいちPCを操作する必要もなく同じデバイスで別のことができるというのは便利なものです。

また液タブと異なり好きな態勢で好きなように描いていけるというのも大きな魅力といえます。

液タブは機種にもよりますがPCと接続するケーブルや電源ケーブルは必須ですし、重いため自由に扱いづらいといった側面があるのです。

それに対してiPadを使えばベッドに寝転がろうがいすに腰かけようがどこでもお絵かきができるでしょう。

iPadを使う際の懸念

ただ、iPadにもデメリットはいくつか存在します。

まずペン以外の手がスクリーンに触れたときに反応してしまう可能性があるという点です。

指で操作できるデバイスという手軽さが逆に不便な状況を生んでいる形になります。

また最も懸念されるのが搭載されるメモリの量の少なさです。

一般的なiPad Proのメモリはユーザーの計測により「4GB」と推測されています。

4GBは多いように見えますがお絵かきを快適にできるほどのメモリとは言い切れない量です。

ちなみにメモリの量は公表されていないため、ユーザーが計測することで明らかにされています。

搭載されているメモリが十分ではないので入り組んだ絵を描く場合は処理速度が落ちるかもしれません。

例えばレイヤーを多数使う場合、レイヤーを増やせば増やすほどメモリを圧迫することになるので最終的に動作はガクガクするようになってしまいます。

こうなると最早お絵かきができるような環境ではなくなるでしょう。

そしてiPadのメモリを増設することはまずできません。

というわけでレイヤーを多用する方にとってiPadは本格的なお絵かき用デバイスにはならないといえます。

iPadはスケッチやラフを描くために非常に便利なデバイスで、快適に描いていくことができるでしょう。

ただしきちんとした作品を描くにはメモリが足りません。

液タブならメモリの心配は要らない

液タブ自体にはメモリは搭載されていません。

ではどこのメモリを使っているのかというと、それは接続しているPCのメモリです。

そしてPCのメモリは自分で増設することができます。

メモリの最大積載量はOSによって異なりますが最新のOSであれば使い切ることができないほど搭載することが可能です。

また演算の速度を決定するCPUや画面の描画速度を左右するGPUもPCに依存しています。

ユーザー次第でいくらでも環境を快適にできるというのは液タブの大きな利点です。

また手が触れても反応せず反応するのはペン先のみですし、メモリさえ十分に積んでいればいくらでもレイヤーを作ることも可能。

さらにPC用のお絵かきソフトも充実しているので使う道具を選ぶ楽しみもあります。

自分に合ったデバイス選びが重要

ラフやスケッチならiPadの方が便利ですが、細かく描くタイプの方には液タブがおすすめです。

レイヤーを多用するのであれば大量のメモリを積むことは避けられないので、まずは自分のスタイルを確認するところから考えていくと良いでしょう。

逆に、あまりレイヤーを使わずにお絵かきをする方にとっては、iPadは良いデバイスとなるはずです。

どこでもいつでも描けるという利便性が魅力的に感じる方にとっても快適なお絵かきライフを支えるデバイスになってくれるでしょう。

どちらも一長一短であり、人によってお絵かきのスタイルは異なります。

あくまでも自分のスタイルを基準としてどちらを選ぶか考えていきましょう。

ただフリーズの心配なく満足してお絵かきができるのは液タブなので、基本的には液タブの方をおすすめします。

標準的な液タブ「Cintiq 13HD」

ワコム 液タブ 13.3フルHD液晶 Cintiq 13HD DTK-1301/K0

液タブの標準的な製品といえば「Cintiq 13HD」です。

お絵かき用タブレットを長年開発してきたワコムの製品で信頼性も高いといえます。

素直に線を引くことができ、サポートも手厚いため満足して使っていくことができるでしょう。

近年では他にも中華液タブという安価な製品が販売されるようになりましたが、ワコムの製品をおすすめします。

何かあったときのサポートもしてくれますし、ネット上にはトラブル時の解決法も多く掲載されているからです。

OSを搭載した「MobileStudio Pro13」

ワコム Windows10搭載 液タブ Wacom MobileStudio Pro13 Core i7/メモリ16GB/512GB SSD/13.3インチ DTH-W1320H/K0

こちらはWindows 10 Homeを搭載した液タブです。

iPadのように独立して使うことができる形となっています。

そしてメモリはiPadの倍である8GBを搭載しているので快適にお絵かきをしていくことができるでしょう。

高価な製品ですがそれに見合った性能を有しています。

まとめ

iPadと液タブを比較してきました。

iPadはラフやスケッチに向き、液タブはレイヤーを多用したお絵かきに向いています。

お絵かきをする上で不便の無い液タブの方が基本的にはおすすめです。

お絵かきのスタイルは人によって異なり、どこに快適性を求めるかによってもまた違う答えが出てくるでしょう。

自分がお絵かき用デバイスに望んでいるものは何かを考えていくと、自分に合ったデバイスが見つかるはずです。