じっくりと基礎を身につけてから声優になりたいなら専門学校に通おう
声優になる道にはいろいろなものがあります。
実力主義の世界なので他を圧倒する実力さえあれば直ぐにでも活躍できるでしょう。
ですが地道に努力を重ねて声優を目指すという方法もあります。
今回はそんな基礎的な力を蓄えつつ声優になる道のりについてみていきましょう。
そしてそのために必要不可欠なのが声優の専門学校なのです。
基礎的な技術を身に付けられる専門学校
声優になりたいもののどうやってなったら良いのか分からない場合、専門学校は大きな助けとなるでしょう。
専門学校では特に声優になるための基礎的な技術を学ぶことができるからです。
それこそ声優に不可欠な表現の演習や動画に対して吹き込むアテレコなどを真剣に学ぶことになります。
ほとんどの専門学校は2年生で、週5日みっしり授業を受けることができる形です。
自分の進みたい声優の道に関することをほぼ毎日学び取ることができるわけですから声優を目指す方にとっては優れた環境ということができるでしょう。
通い続ければ何も分からなかった頃の自分とは全く異なる意識を抱いているはずです。
また基礎的といっても中には実践的な内容の授業も行うことになります。
そのため段階的に実力を身につけることができ、自分の成長も実感できるはずです。
もし現段階で声優になるための足がかりが見つからない場合、やはり専門学校は自信をつける上でも役に立つでしょう。
全員が声優になれるわけではない
これは触れておかなければならないことなのですが、専門学校に通ったからといって生徒の全員が声優として活躍できるわけではありません。
声優の需要は高くアニメはもちろんゲームや映画、ナレーションに音読系のソフトなどに活用されています。
ですが毎年専門学校に入学してくる生徒の人数全員が就業できるほどの席は用意されていないのです。
そのため将来的に声優になれなかった場合のリスクは確実に存在します。
カリキュラム自体も普通校とは異なる声優特有のものとなっているため学力は同世代と比較すると落ちるかもしれません。
「もし声優になれなかったら」という点は不安の種となるでしょう。
そんなときに注目したいのが「認可校」か「無認可校」かという点です。
これさえ気をつけておけば声優になれなかった場合のリスクを低減することができるでしょう。
認可校と無認可校の違い
声優の専門学校には学校教育法などの法規に基づいた「認可校」と「無認可校」が存在します。
もし声優の専門学校に行くのであれば必ずといって良いほど認可校に通う方が良いでしょう。
無認可校に通うことはリスクが高すぎるといえます。
認可校は「年間の授業時間が800時間以上」とか「校舎が借地でない」もしくは「生徒が高卒同等以上の学力を有する18歳以上」といった条件を満たして初めて認められます。
逆に言えばこうしたことを満たさないものが無認可校であり、そうした専門学校の場合は条件を満たす必要が無いわけですから質的に不安が残るでしょう。
認可校に通うことで生徒は様々なメリットを享受することができます。
まずその専門学校に通ったことが学歴になるのです。
日本は未だに学歴を重視する側面があるため、将来的にこの点は大きなポイントとなるでしょう。
また認可校に通えば大学への編入も可能になりますし、就業の斡旋や紹介を受けることもできるようになります。
声優になる際には斡旋や紹介は非常に助かる仕事のきっかけとなるはずです。
もうこれらの点だけでも認可校を選ばない理由はありません。
さらに認可校の場合奨学金や教育ローンを利用することができます。
現在学校に通うためのお金が足りないといった場合はこれらのローンを利用すると良いでしょう。
それから通学定期にも学割が適用されます。
このように声優の専門学校に通う場合にはきちんと認可校を選ぶようにしましょう。
無認可校に通う場合は学歴にならず、通学定期に学割は効かず、奨学金の利用や大学への編入もできなくなります。
注意して学校を選ぶことは重要です。
養成所と専門学校の違い
声優の専門学校と比較されるのが声優の養成所です。
両者のどこが違うのかをおさらいしておきましょう。
声優養成所は声優事務所が経営していることが多く、いわば事務所直属の訓練所のようなものとなります。
そのため専門学校よりも実践的で現場により近い環境といえるでしょう。
既に実力がある場合は専門学校よりも通うメリットは大きいかもしれません。
養成所にも専門学校のように2年制のところがあったりするのですが、基本的に実力主義の世界です。
そのため、実力さえあれば飛び級で2年次に進んだりすぐさま事務所に雇用されたりすることになるかもしれません。
既に自分の実力は十分に備わっており、実戦でやっていける自信がある場合は養成所の門を叩くと良いでしょう。
養成所の厳しい世界
ただ養成所は実力主義の世界だけあってかなり厳しいものとなっています。
例えば1年次から2年次に進級する際に進級試験があるのですが、これに不合格すれば養成所を去らなければなりません。
試験に合格しなければもうそれでその養成所から抜けなければならないのです。
また養成所に通っても学歴にはなりません。
いわば先述した無認可校のような立ち位置にあるため、リスクは大きいといえるでしょう。
ただ早いうちに可能性が無いということを教えてくれるのは良いことなのかもしれません。
それから授業も週1回というところもあり、毎日行われるわけではないのです。
このように、養成所は正に本気で声優を目指す方々が所属する戦場のような場所となります。
特に自信が無い場合は専門学校に通うところから始めた方が良いでしょう。
なお専門学校は振るい落とすようなところではなく、むしろ基礎から人材を育成していくための機関なので安心して学校に通うことができます。
学校では技術を応用するというよりは技術を学ぶことができるはずです。
次に目指すところ
実は専門学校の次に目指すべきところは養成所だったりします。
専門学校でしっかりとした技術や精神性を学び取り、それを養成所で応用するというわけです。
折角学校で勉強をしたのにまた養成所で勉強することに疑問を抱くかもしれませんが、これには妥当な理由があります。
先にも述べたように、養成所というのは声優事務所が経営している訓練所のようなところです。
そのため養成所で実力を測り、それからその養成所を経営している事務所に入るというのが一連の流れとなっていたりします。
雇う側にとっても声優の実力を見極めることができますし、声優としても事務所の雰囲気を感じ取ることができる良い形といえるかもしれません。
ゴールに続いているスタートライン
養成所で良い評価を得る事ができれば声優として雇われる可能性が高まります。
そして養成所で良い評価を得るには基礎的な知識や技術が不可欠であり、それを養うのが専門学校というわけです。
声優をゴールとしたら専門学校はスタートラインといえるでしょう。
より確実でリスクの少ない道
しっかりとした実力を身につけるには専門学校に通うことは有効です。
また認可校に通えば声優の道を諦めざるを得ない場合にも何とか取り返しがつきます。
学歴として名乗ることができたり大学へ編入できたりするといったメリットは、必ず享受しておきたいところです。
専門学校に通うことは直接声優のオーディションを受けるよりも合格の可能性を高めてくれるといえるでしょう。
また認可校に通えば人生におけるリスクも軽くしてくれます。
声優になるための道を長いスパンで描く場合、専門学校に通うことはおすすめです。
まとめ
基礎的な力をつけつつ声優の道を目指す方法についてみてきました。
まずはじっくりと専門学校で基礎を学ぶと良いでしょう。
声優という限られた席に座る可能性を高めたいなら専門学校で実力を身につけることは良い方法です。
基礎的な実力を身に付け養成所へ通い、度重なる試験を潜り抜けた先に声優という職業があります。
本気で声優になれる確率を上げたい方にとって専門学校は大きな力となってくれるでしょう。