どの4K液晶モニタがベスト?購入前に知っておきたい4Kモニタ選びのコツ
最近「4K」という言葉を聞く機会が増えました。
当初は高価だった4K液晶モニタも、近年は手の届く価格になってきました。
すでに既存の部品を持っていれば、10万円以下で4K環境を構築することも可能です。
今回は4K液晶モニタとともに、今話題の「Ultra HD ブルーレイ」(以下UHD BD)についてもふれてみたいと思います。
では、早速4K液晶モニタについて、紹介していきましょう。
そもそも4Kとは?
一般的には、横×縦の画素数が4000×2000前後の規格を「4K」と呼んでいます。
4Kの画素数は、3840×2160=約800万画素です。
これに対し、横×縦の画素数が2000×1000前後のフルHDは「2K」といいます。
フルHD の画素数は、1920×1080=約200万画素です。
ということは、同じ画面サイズなら、4KがフルHDよりも、4倍画素の密度が高いことになります。
ただ、過去においては4Kコンテンツが少なかったため、4K対応の液晶モニタが必要なのかどうかという意見もありました。
続々発売される4K DVDタイトル
2016年夏頃から、大手ハリウッドスタジオが、映画の人気タイトルをUHD BD化し、続々発売しています。
ざっとUHD BDタイトルを上げてみましょう。
「X-MEN:フューチャー&パスト」、「クリード チャンプを継ぐ男」、「エクソダス:神と王」、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」、「レヴェナント:蘇えりし者」などです。
メディアの価格自体は、通常のDVD版と比較して、若干高めになっています。
誰もが、大画面、高画質で映画を見たいはずです。
今後、映画DVDタイトルにおける4K化の流れが止まることはないでしょう。
PCでUHD BDを再生するための必要な条件
PCで、UHD BDを再生するためにはクリアすべきハードルがいくつかあります。
どのような機器が必要か、解説していきましょう。
内蔵ドライブは、BDR-S11J-BK一択
UHD BDディスクをPC経由で再生する場合、まずそれに対応した内蔵型ドライブが必要です。
パイオニアの「BDR-S11J-BK」は、世界で初めてUHD BDの再生に対応したPC用内蔵型ブルーレイドライブです。
価格は2万2000円前後となっており、かなり高めの価格設定となっています。
接続インターフェイスはSATA 3.0です。
UHD BD再生対応のPowerDVD14も付属しており、その他ソフト類も充実しています。
DVD画質をフルハイビジョン画質に上げる「アップスケーリング」の機能も搭載しており、ほぼ欠点のない製品に仕上がっています。
OSの対応は、Windows 10のみとなっています。
CPUはKaby Lake世代のCore i7/i5(Kaby Lake-S/H)が要求されます。
マザーボードも、SGX(Intelが開発したセキュリティ技術)に対応し、HDMI 2.0/2.0a(HDCP 2.2対応)の出力が可能なIntel 200シリーズが必要です。
またSGX ・HDCP 2.2に対応するグラフィックボード、HDCP 2.2に対応する4Kディスプレイも必要になります。
こうしてみると、ハード的な制約は、かなり厳しいものがあります。
PCでUHD BDを再生する最大の壁とは?
PCで、UHD BDを再生する最大の壁は、「SGX」です。
SGXは、Intelが開発したセキュリティ技術です。
マザーボードやグラフックボードがSGXに対応していないと、暗号化されたUHD BDを視聴することができません。
ちなみに後述するパスカル世代、ポラリス世代のグラフックボードでさえSGXには対応していません。
現在、SGXとHDCP 2.2の両方に対応するのは、前述したKaby Lakeの内蔵GPUだけとなっています。
また現時点では、すべての機器が条件を満たしていても、接続してみないと動作するかどうかわからない状況です。
PCでのUHD BDの視聴は、まだまだ時間がかかると考えていいでしょう。
4K出力に適したグラフイックカードとは?
4K出力しようとすれば、それに対応したグラフイックカードが必要です。
NVIDIAGeForceならパスカル世代のGTX1050以上、AMD Radeonシリーズならポラリス世代のRX460以上を購入しておけば間違いないでしょう。
エントリーモデルのGTX1050、RX460ならば、1万円〜1万4000円前後で購入できます。
ただ、前述したようにパスカル世代、ポラリス世代ともにHDCP 2.2には対応していますが、Intel SGXには非対応です。
つまり現時点では、外付けGPUでUHD BDを視聴することはできないので注意してください。
どのような端子が4K出力に対応しているのか?
VGA(D-Sub15ピン)の最大出力解像度は、2048×1280です。
よって4K出力には対応していません。
DVI-Dもデュアルリンクで、最大出力解像度は、2560×1600までです。
こちらも4K出力には未対応です。
リフレッシュレートを33Hzまで下げれば3840×2400の出力が可能なのですが、画面がかくつくので実用的ではありません。
HDMIは、バージョン2.0以降で4Kに対応しています。
Display portは、高解像度での使用を前提にして規格されたので、最初から4Kに対応しています。
まとめると、4K出力に対応している出力端子は、バージョン2.0以降のHDMIとDisplay portということになります。
おすすめ4K液晶モニタベスト3
今回のモニタ選びの基準は、27インチ以上であることと、IPSパネルであることです。
4Kモニタの場合、画面サイズが小さすぎると、文字の可読性が低くなり読めない事が多々あります。
解像度を下げればいいのですが、それでは4Kモニタを購入した意味がありません。
よって今回は27インチ以上の4Kモニタを選択しました。
IPSパネルを選択したのは、視野角が広いからです。
ホームシアターでソファに寝転びながらDVDを視聴する場合、色合いが極端に変化するようでは興ざめですよね。
ここで選んだ製品は、どのモデルも4K・800万画素を楽しめる、おすすめの液晶モニタです。
Philips 43インチBDM4350UC/11
Philipsは、ヨーロッパ最大の電機・家電メーカーです。
日本においても、液晶モニタの分野で確固たる地位を築いています。
製品のサイズは、横幅 96.8cm、高さ63 cmとなっています。
実際の商品を目の前にすると、かなりの迫力があります。
大体、畳半分程度の広さがあります。
結構なサイズなので、まずは置き場所を確保してから購入したほうがいいでしょう。
入力端子は、 D-Sub15×1、HDMI2.0×2、Display port×2の計5基を備えています。
画面はノングレア(非光沢)で、画面への映り込みを防止します。
5年間フル保証がついて実売価格は、6万5000円前後となっています。
Acer 43インチET430Kwmiippx
Acerは、台湾の大手PC関連メーカーです。
モニタのサイズは、横幅 96.6cm、高さ 65.3 cmとなっています。
入力端子は、HDMI 2.0×2、Display port×1を装備しています。
表面の処理は、ハーフグレア(半光沢)です。
実売価格は、6万8000円前後となっています。
Dell 27インチ P2715Q
Dellは、アメリカのパソコンメーカーです。
サイズ的に40インチ以上は厳しいという人向けに、27インチの4Kモニタを取り上げてみました。
商品のサイズは、横幅64cm、高さ53.8 cmとなっています。
座布団程度の大きさがありますね。
入力端子は、HDMI(HML)×1、Display port×1、mini Display port×1を装備しています。
画面はノングレアで、実売価格は5万9000円前後となっています。
まとめ
現時点で、UHD BDをPCで再生することは難しい状況です。
しかし、現在多くの機器が、4K出力に対応しています。
大画面で超高精度の映像を視聴することは十分可能なのです。
再生ドライブがアップスケーリングに対応していれば、DVD画質をフルハイビジョン画質で視聴することも可能です。
この記事を参考にして、ぜひ自分にあった4K液晶モニタを見つけてください。