イラストの通信講座を選ぶコツ・メリットやデメリットのご紹介
イラストを描き始める・学校は出たけれどまだ自信がない…そういった様々な種の悩みを抱えるクリエイターに、通信講座は人気があります。
数はますます増すばかりで、使う画材によっても適切な講座が分かれています。
どれを選べばよいのか分からない・そもそも通信講座で実力が上がるのか?
そんな疑問をお持ちの方の為に、デメリットも考察しつつ通信講座について考えてみます。
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通信講座を利用してメリットのある人
数あるイラストの通信講座、どんなかたにメリットがあるのでしょうか?
まずはそのことを考察していきたいと思います。
社会人で時間のないかた
スクーリングタイプの美術教室・イラスト講座も多数存在する中で、通信だけで完結するのは非常にありがたいことでしょう。
プロを目指しているけれども専門学校に通う機会がなかった・この生きづらい現代社会の中で何か趣味をもちたい、と言う方には非常におすすめできます。
アナログイラストの場合はレスポンスに非常に時間がかかりますが、ソーシャルゲームなどの勃興により急激に需要が伸びたデジタルイラストの場合は、非常に有用な講座の一種と言えるでしょう。
デジタルイラストについて特記すれば、とりわけ「副業としてイラスト制作を考えている人」にはうってつけだと思われます。
1からイラストを学びたいかた
漫画家・イラストレーターといえば、20代前半には頭角を示すイメージ。
しかし最近では、学校を卒業・ある程度お仕事が落ち着いた段階でイラストを学び始める…というかたも少なくないようです。
問題は、その学び方。
市販でも数多くのイラスト・デッサン教本などが販売されていますが、これだけでは実際に「描く」イメージがつかみにくいというかたが大半だと聞き及びます。
実際に、本を買っただけで挫折するという例も。
こういったことに御心当たりがあり、なおかつ潤沢な予算がある…と言う場合は、いっそ通信講座で本格的に学ぶのもよいのではないでしょうか。
短期間での画力向上を目指している方も、正しいやり方・プロが通ってきた道を守るという意味では、いっそう効果のあるものだと考えます。
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デメリットも考慮の上…
スクーリングではなくてあえて通信講座である理由、通信講座での画力向上という点において、疑念をお持ちのかたもいるのではないでしょうか。
結論から言ってしまえば、通信講座ならではのデメリットもありますし、そもそもプロにならうという上での様々な問題も介在します。
そのことについて考察していきます。
向上心の維持について
第一に言えるのが、向上心の維持について。
実際の通信講座の受講生の声から聞くに、「閉鎖的な環境の指導のため、自分の描きたいものや描くべきものを探しにくい」ということが多く聞かれます。
言ってしまえば、こういったことは直接向上心に繋がるものですし、長い目で見れば「あまりよい」といえる状況ではないでしょう。
イラストを描く上で最も刺激を受けるのが、
- 多数の作例を見る
- 実際の芸術品や事物に触れてインスピレーションを得る
これらのことになりますが、自宅に引きこもってイラストのやりとり・練習を続けていると、想像力に直結し得るこれらのことから遠のきがちです。
結果として、どこか凡庸で・自分が納得できるに及ばない作品が出来上がってしまうことも考えられます。
そのため、利便性から通信講座を選ぶとしても、好奇心や感性の向上を忘れず・ある程度アクティヴに活動していくという心がけも必要でしょう。
そういった意味では、通信講座ならではの利便性が死んでしまうとも言えます。
イラストを「見せる」機会
向上心の維持について触れましたが、重要なことがもう一つあります。
イラストレーターを含むあらゆる芸術家に共通することですが、「作品をより多くの人に見てもらうこと」…これが実は、画力の向上により繋がると言われています。
しかし、大半の通信講座では、受講者の作例を公開するという機会はほとんどありません。
強いて言うならば、新しい受講者の獲得のために、えりすぐりの高い画力をもつ人の作品を公開する程度にとどまります。
この、どこまでも閉鎖的な修練環境にがっかりとする・向上心を保てなくなる…という方も多いようです。
ただ、通信講座の中には、大都市で行っている展示会の募集情報などを、積極的に受講生に紹介するものもあるようです。
こういったものを活用して、イラストを「見る」側の人のレスポンスをしっかりと受けるのは不可欠でしょう。
後述もしますが、もしこのような紹介等がない場合は、自分から進んでイラストを見せに行く・公開するといった努力も不可欠になります。
通信講座を受ける上で画力向上の助けになり・モチベーションの維持に役立つことは、まず間違いないでしょう。
おすすめの通信講座の選び方
通信講座の選び方にもコツがあります。
さまざまな意見を参考しながら、このコツについて紹介していきたいと思います。
まずは、「ケイコとマナブ」等のネット・紙媒体から、より多くの講座の種類について知ること。
自分にあった通信講座…というのは十人十色なので、目に付いた講座だけではなく、広く情報収集することはとても大切です。
次に、予算をしっかりと決めておきましょう。
デジタルイラストの場合は初期投資のみで済みますが、アナログの場合は画材の指定がある場合もありますし、当然継続コストもかかります。
また、アナログイラストについて特記していきますが、描いているうちに「つかいたい画材が変わった・プラスアルファでつかいたいものがでてきた」というケースも十分に考えられます。
そういった場合に備えて、通信講座の受講料+ある程度の費用を見込んでおくのが良いでしょう。
おすすめは、画材費として2万円程度を最初に確保しておくことです。
なぜかというと、高級画材でも大体18000円~20000円程度だからです。
次に、どれくらいの期間で独力のイラストを描けるようになるのか、という目標を定めることが肝要になってきます。
これは非常に重要なことで、あまりだらだらとしていてもいけませんし、商業イラストレーターを目指すのであればなおのことスピードが大事になってくるでしょう。
目的の通信講座が見つかる・決まるなどした場合は、出来るだけ口コミや体験ブログなどを見るようにしましょう。
メリット・デメリットを含めて確認しておくことで、心の準備が整います。
イラストレーターになるポイント
最後に、プロイラストレーターになるポイントを紹介しておきます。
一般的に、
- 商業イラストレーター:質より量
- 展覧会を中心に行うクリエイター:量より質
と言われています。
前者を目指す方であれば、短時間である程度のクオリティのあるイラストを仕上げる必要がありますし、後者であれば「自分の味」を出していくことに心をくだく必要が出てくるでしょう。
アニメーターやプロなど、既に活躍しているプロたちの意見を参考にすることも大切です。
また、前述もしましたが、描き上げた作品は積極的に発信しましょう。
ツイッターやPixiv、インスタグラムなどで公開することで「どれだけ人の心をひきつけるか」の参考にもなりますし、それがイラストレーターとしての現段階の実力をはかる最もよい目安にもなります。
まとめ
結論を言えば、通信講座を受講したからと言って、かならずイラストレーターとしての経験値・実力が上がるとはいいがたいでしょう。
あくまでも道のりを示してくれるもの・実際に活躍するのは自分であるという意識にとどまることが肝要になっていきます。
そのため、通信講座を選びつつ、活躍するためにどのようなことをすべきか、ということも平行して考えることをおすすめします。