ペンタブを購入する際に気をつけておきたい8つのポイント

2017年7月3日ペンタブレット(板タブ)

Wacom プロフェッショナルペンタブレット Mサイズ 紙とペンに迫る書き味 Intuos4 PTK-640/K0

国内外の映画製作スタジオを始め、デザイン会社やアニメーションの世界でも日常的に使用されているペンタブ。

今やアナログ的表現をも可能にした便利なデジタルツールです。

仕事とまではいかなくても、これから本格的にペンタブで絵を描いてみたいという貴方にお伝えしたい、押さえるべきポイントを8つお伝えしていきます。

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必ずサイズを確認する

液晶ペンタブを使用する際はこの限りではありませんが、画面を別に用意する板タブレットと呼ばれるペンタブの場合、その使い勝手は出力するモニターとの相互関係に影響されます。

小さいペンタブで描いて大きいモニターに出力する場合、ペンを動かして引いた線と実際にモニターに表示される線との距離感にギャップが生じる為、人によっては慣れが必要になります。

ペンタブを選ぶ際は、自分がアナログで絵を描いていた時にどのサイズの紙に慣れ親しんでいたのかを思い返す事をおすすめします。

アート系の作品を作る場合、キャンバスに相当するペンタブのサイズが小さすぎると、自分が得意としていた筆運びやストロークの加減を見失ってしまう事にもなりかねません。

ただし小さいペンタブにも利点はあります。

机の上にキーボードやマウス等を置き、さらにペンタブを配置する場合、小さいペンタブの方が圧倒的に作業効率が高まります。

逆に大きなペンタブを使用する際には、スペースの確保に一定の工夫が必要となります。

ペンタブで一定以上のシェアを誇るメーカーの場合、用途に合わせてSmall、Medium、Largeという三種類を用意している事が多いので、可能な限り実店舗で実物を目にした上で選ぶようにしましょう。

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互換性を確認する

ペンタブの表現力を一気に広げるソフトウェア。

基本的な機能を備えた専用ソフトは購入した製品に同梱されている場合がほとんどですが、拡張性を求める場合は他社製品を購入する必要があります。

その際に注意したいのは対応OSの違いと機能の互換性。

有名なソフトはMacとWindowsの両方で使用できる場合が多いのですが、一部のソフトは片方のOSでしか動作しない場合があります。

また、使用出来たとしてもペンタブ本来の機能が一部利用出来なくなるOSがあるので、ここにも注意しましょう。

一部の機能が使用出来ない問題はアップデートで解決する場合もありますが、絶対的な保証はありません。

ペンタブで利用したいソフトが明確に決まっている場合は、必ず対応OSと機能の互換性を確認して下さい。

ペンは最新型か確認する

デジタルで描くとは言うものの、最終的な作風には個人のタッチが必ず現れます。

そして個人のタッチを十分に発揮する為には、自分と相性の良い、自然な握り心地を覚えるペンを見つける事が不可欠です。

初めは購入した製品に付属するペンをそのまま使い続ける人も多いでしょうが、もし別売で新型のペンが販売されていたらそちらも必ずチェックして下さい。

大手のメーカーであれば形状が違うペンを複数ラインナップしている筈です。

ペンタブに付属するペン本体にはグリップ調節用のアクセサリーが付属している事が多く、また芯の交換によって長持ちさせる事も出来ます。

最初に購入した製品に付属するペンが自分に合っているのであれば言う事はありませんが、もしペン本体の形状や重さ自分に合わなかった場合、それを大幅に変更する事までは出来ません。

基本的には最近製造されたペンの方が使い勝手が向上しています。

これはメーカーがユーザーからの声をフィードバックして改良に取り組んでいる結果だと言えます。

鉛筆やボールペンも形状で書き心地が一変しますが、デジタルの入力装置についても全く同じ事が言えます。

初期投資額を抑える為に旧モデルを購入しようと考えている人は、購入後に交換可能なペンが存在するかを確認しておきましょう。

本体の厚みを確認する

パソコンで長時間の作業をしていてキーボードを操る腕が疲れてしまった経験をお持ちの方も多いと思いますが、入力装置の厚みは作業効率に大きな影響を与えます。

キーボードは厚みが数ミリ変わるだけで机に置いた手首の角度に影響を与え、肘を置く場所が無い、もしくは適切な位置でないとすぐに疲労感を覚えます。

これは入力装置の一種であるペンタブでも同じです。

特に大型の液晶ペンタブは巨大で厚みがあります。

購入を考えている方は、入力を続ける際に無理な姿勢が生じないような配置を先に考えておきましょう。

現在キーボードやマウス、モニターを置いている机に大型液晶ペンタブの設置を検討している場合、液晶ペンタブのチルト機能を利用すると元々あったモニターが見え辛くなり、また机と平行に設置すると腕に負担がかかる姿勢を強いられる可能性があります。

スペースに余裕がない場合は迷わず液晶ペンタブ専用に机を購入しましょう。

使用時の環境を確認する

液晶タブレットは画面に直接ペンで入力するタイプのタブレットです。

ペンを使用する時の筆圧は人によって異なりますが、物理的な接触がある以上、長時間使用していると画面にはある程度傷がついてしまいます。

これを防ぐ為には過度の筆圧を用いないで描くか、別途市販されている液晶保護フィルムを購入する必要があります。

大型の液晶タブレットは決して安価な製品ではありません。

慎重に運用する必要があるでしょう。

また、夏場には作業場の環境温度が上昇し、汗を描く人がいるかもしれません。

ご存知の通り精密電子機器に水分は大敵です。

間違っても汗が滴って液晶が不具合を起こさないように対策を施す必要があります。

具体的には手袋をする事で一定の効果が見込めますが、自分のスタイルに合わないと言う方は液晶タブレットではなく板タブレットの購入を視野に入れても良いかもしれません。

接続ケーブルの位置を確認する

持ち出し可能なモバイルタイプの液晶ペンタブは別として、ここでは一般的な液晶ペンタブ及び板タブレットにおけるUSBケーブル接続時の注意点を見ていきます。

周辺機器をUSBケーブルでパソコン本体に接続する場合に問題となるのは接続ケーブルの位置です。

例えばペンタブ本体のケーブル接続口が左側にあり、パソコン本体が自分の右側にある場合、ケーブルが思うように届かず接続に苦労する場合があります。

これはペンタブのみならず、様々な周辺機器にも当てはまります。

その点を解消すべく現在では様々なメーカーがタコ足配線を可能にするタップを販売していますが、本来このような接続方法は推奨されていません。

とは言うものの、実際ペンタブに付属するUSBケーブルは総じて短いものが多く、特にパソコン本体を床に置いている場合は前述の例に加え最悪配線が全く届かないという事態も起こり得ます。

ペンタブ業界のシェアで上位に君臨するワコムは別売でワイヤレス・キットを提供しているので、どうしても配線が届かない事が考えられる場合はこれを事前購入の選択肢に加えても良いでしょう。

また、各種ボタンの配置が絵を描く際に邪魔にならないかどうかを見極めておく事も重要です。

ペンタブ自体は頻繁に動かす為に設計された製品ではないので、購入後にキーやボタンの配置で困った場合、対処に苦労します。

読み取り可能範囲を確認する

全てのユーザーがペンタブに望むのは実際にペンを置いた場所からストロークして線を描く際の誤差を最小限に留める事です。

Appleのトラックパッドの様にカーソルを操ることを目的とした製品とは違い、液晶ペンタブの命題はまさにここにあると言っても過言ではありません。

タイプこそ異なりますが、数年前に紙に読み取り装置を留め、ペンでなぞった距離を記憶するタイプの電子ペンが出回った事がありましたが、記録装置自体の読み取り範囲の広さに難があり、描いた線とは違った結果が出るといった不具合もありました。

キャンバスの隅々まで絵を描き込むタイプの方は最初にメーカーが公表している読み取り範囲を調べてみて下さい。

あるいは実際に使用したユーザーの信頼できる書き込みを参照しても良いでしょう。

さらに近くに大型家電量販店がある場合には実際に足を運んで、まず画面の端に試し書きしてみて下さい。

そこに思った線が引けるモデルであれば、十分に優秀な製品であると言えます。

そして必要十分な読み取り範囲を有したモデルが購入出来れば、後から買い替えると言った余計な出費を避けられるようになります。

筆圧レベルを確認する

アナログで絵や文章を書いていた頃には特に気に留めていなかった筆圧。

特に絵を描くときに付ける線の強弱は自分の体で思えてゆくものです。

ただしこれがデジタルの世界になると少し話が変わってきます。

ペンタブ用のペンはあなたが力を込めたり緩めたりする度にそれを数値化し、信号を送っているのです。

従って自分が思い通りにペンタブで絵を描けるかどうかはこの筆圧感知能力にかかってきます。

強弱を感知して面白い線が引けるようになるソフトウェアを併用している場合、筆圧の感知能力が低いとフラストレーションが溜まってきます。

ペンタブにおけるペンは指の代わりとなるスタイラスとは全く違ったデリケートな製品であることを念頭に入れてリサーチしましょう。

自信のある製品を送り出しているメーカーは必ず筆圧について記述しています。

大手家電量販店に赴いてデモ機で書き心地を試す方法もありますが、芯が消耗していてペン本来の性能を発揮しない可能性があるので、あくまで参考程度に考えておくと良いでしょう。

まとめ

ペンタブには利用者が使用用途に合わせて様々なモデルを選ぶ楽しみがあります。

最近では3DCG制作のツールにも応用されるようになりました。

大別すると液晶ペンタブと板タブレットというカテゴリーになりますが、どれもデジタルで作品を制作するツールである事に変わりはありません。

値段や機能、そして利用するソフトの選定も重要ですが、最終的にはあくまでも使い手の努力と才能が良い作品を生み出すのだという事を念頭に置いて選んでみて下さい。






2017年7月3日ペンタブレット(板タブ)