液晶モニタが映らない!Win/Mac/複数モニタ各環境別の対処方法について
液晶モニタが映らない・パソコンの電源が入っているのかの確認すらできない…この手のトラブル、少なくありません。
もう修理に持っていくしか方法はないかも…と考える前に、是非この記事を参考にしてみてください。
使用環境などの側面から考え、トラブルの原因を掴むポイントをお伝えしたいと思います。
デュアル・トリプルディスプレイについても記載したので、ご参照ください。
Win搭載デスクトップマシンのトラブル対処法
液晶モニタが映らない場合、Win搭載機については多岐にわたる原因が考えられます。
しかし、大半が簡単な対処で治るので、ご安心ください。
基本は接続の確認から
モニタトラブルで最も多いのが、接続不良です。
1番確実なのは、別のモニタとパソコンを接続してみて動作を調べることですが…デュアル・トリプルディスプレイ環境でない場合は現実的ではありません。
ここからは、順を追って接続の確認をする方法をお伝えします。
落ち着いてひとつひとつの手順を踏んでいくのがポイント。
●モニタ側の接続を確認…きちんとケーブルが刺さっているか・ケーブル周りにホコリがたまっていないか
特に後者は、HDMI接続のときに多いトラブルです。
モニタの後ろ側は掃除しにくい場所なので、一度ケーブルを抜いてから、端子部分をエアダスターなどできれいにして指し直してみましょう。
それでも治らなければ次のステップへ。
●パソコン側の接続部を確認する…グラフィックボード搭載のマシンは要注意
初心者に多いのですが、グラフィックボードの端子ではなく、マザーボード側にケーブルを繋いでいるために出力されない…ということがあります。
接続すべきところをしっかりと確認しましょう。
ここまで試してきてまだダメ…というかたは、ケーブルそのものを別のものに変えてみるのもひとつの手です。
予備ケーブルは常備しておくようにしておきましょう。
以上の手順で治らない場合、
- パソコンの再起動
- セーフモードでの起動
などの手順に移ります。
この時点で治ることがほとんどですが、やはり映らないという場合は、ソフト側に問題があることがほとんど。
グラフィックボードを搭載しているマシンは、メーカーホームページからドライバのインストールをしなおしましょう。
ここまで試してみてダメだった場合、修理となる可能性が高くなります。
Macノートの対処法
Macの場合は、アップルのサポートページにもトラブルシューティングがあるので、是非ご参照ください。
4つの基本動作
Winマシンに比べると対処法はシンプルです。
順に説明すると、
- コマンド+タブキー+Qで全てのアプリを強制終了し、電源ボタンで強制シャットダウン→ここからの再起動で治らなければ、次の手順へ。
- コマンドキー+オプションキー+P+Rを押し、2回の起動音がなるまで離さない→これで無事に再起動する場合が多いのですが、初期化状態になる可能性があります。
不安な方は、サポートに電話をしながら操作をしましょう。
自分でできるのはこのくらいで、あとはサポートにお任せする内容です。
古いモデルの場合は、熱暴走などで一時的に画面が映らなくなる現象があるそうなので、電源を落としてしばらく時間を置くのも効果ありとのこと。
ただし、これで治るケースの場合は、製品の使用寿命が迫っていると考えられます。
買い替えを検討してもいい段階でしょう。
それでもだめならサポートへ
脱線しますが、Macのサポートについてお話をしておきます。
自力で対処した結果データが全て消えてしまい、復旧の手立てが見つからない…といった自体を防ぐために、早い段階でアップルサポートに連絡するのも一つの手段です。
Apple IDへの登録情報などからICloudへのデータ同期状態を調査してくれたり、サポート期間内であれば、迅速に製品交換をしてくれたりする場合があります。
完全にプロにお任せできるのは、Macシリーズの強みです。
パーツ知識がある方のおすすめ対処法
PCパーツの知識があるかた、機械への抵抗がないかたは、是非
- グラフィックボード
- マザーボード
- 本体内部の温度の状態
上記をそれぞれ確認してみましょう。
液晶モニタが機能しない原因がグラフィックボードにある場合、
- マザーボードへの差込があまい
- ホコリがたまっている
等の原因が考えられます。
特に上記については、高性能かつ大型のパーツの場合におきやすいので、慎重に取り外し→再度取り付けを行ってみましょう。
グラボは買ったばかり…というかたで稀にあるのが、製品の初期不良です。
グラボの接続端子はかなり繊細にできており、一定の確率で初期不良品が混ざっているのだとか。
焦らずに購入店・グラボメーカーに問い合わせをし、交換などの対応を希望しましょう。
パソコン内部の温度も非常に重要です。
ファンの数が少ないタイプのグラフィックボードの場合、冷却システムやエアフローにもよりますが、電源からの熱をまともに受けて暴走する場合があります。
オーバークロックモデルのグラボも要注意。
しばらくクールダウンすることでモニタが映るようになる…というようなら、簡易水冷に変える・パソコンケース自体を買い換えて吸排気のファン数を増やす…などといったことを試してみるのが吉です。
デュアル・トリプルモニタのトラブル
最後に、モニタを複数つかって画面領域を拡張しているかた向けのトラブルシューティングについてお話しします。
意外と多いトラブルなので、こちらも焦らずにいきましょう。
一部のモニタが映らない!
画面の一部が映らない場合、パソコン側の設定でモニタが検出されていない可能性があります。
問題を起こしているモニタの再起動・ケーブル付近のクリーニングをしたあと、改めてマシン側でモニタ検出を試してみましょう。
また、この問題にも、グラフィックボードが深く関わっている可能性があります。
ハード面で問題がない場合、
- 一旦グラフィックボードを外す
- マザーボードの出力端子と問題のモニタをつないで、映るか試す→映らなければモニタ故障の可能性あり
- グラボのドライバを削除してから、あらためてインストール
- 問題のモニタだけグラボに接続して映るかどうか検証
ここまでを試してみましょう。
一部のモニタだけ映らないということは、問題のモニタとの接続につかっているケーブルの磨耗、モニタのハード的な故障ということも考えられます。
余談ですが、液晶モニタの製品寿命自体は比較的長い(一般的な家電製品とおなじ7年程度)と言われていますが、これも海外製のものだと個体差が大きいのだとか。
早い人だと、3年程度でハード的な問題を起こすケースがあるそうです。
しかしほとんどの場合は「ケーブル不良」なので、正常に移っている方のモニタのケーブルとつなぎ変えてみて映るようなら、問題はそれほど深刻ではありません。
焦ってモニタの廃棄・購入を検討せず、落ち着いて対処するのがポイントです。
接続端子が複数あるなら、現状の出力方法を諦めて、別の端子に変えてみるのもひとつの手です。
まとめ
はじめに述べたように、液晶モニタのトラブルは少なくありません。
しかし、簡単なクリーニングやケーブルの交換だけで、あっさりと解決してしまう場合が大半です。
少なくとも「マシンの初期化」まで試す必要はないので、データが消えてしまうかもしれないなどといった懸念は捨てて、落ち着いて対処していきましょう。
最終的には、大手家電店の相談窓口に持ち込むのも、ひとつの手ですね。