液晶モニタのブルーライトを浴びるとどうなる?注意したい4つのポイント
液晶モニタは、普段の生活の中でよく使われるものですが、ブルーライトには十分注意しなければなりません。
ブルーライトを多く浴びすぎると、いろいろなデメリットが発生してしまいます。
液晶モニタを使うなら、そのデメリットがどんなものなのか、よく知っておいてください。
では、液晶モニタから出るブルーライトでどのようなことが起こるのか、詳しく説明していきます。
目が疲れやすくなる
液晶モニタから出るブルーライトは、日光や強い照明のように「まぶしくて見つめていられない」ということはないため、それほど強力ではないイメージもあります。
しかし、実際には、紫外線と似たエネルギーをもった強い光なのです。
そのため、あまり長く見つめていると、目に大きな負担をかけてしまいます。
強いエネルギーをもった光を見つめるときは、体が瞳孔を縮めようとするものですが、それには目の筋肉を使わなければなりません。
常に瞳孔を縮めたまま、長時間デスクワークをするようなことになれば、目の疲労はどんどん増えることになるのです。
そうなると、眼精疲労の症状が出てきます。
目のかすみや充血が起こり、液晶モニタを使い続けるのが苦しくなってくるのです。
ひどいときには、頭痛や肩こりなど、一見すると目には関係なさそうな症状まで現れることもあるため、健康を考えるなら、ブルーライトの対策はしっかり行うようにしましょう。
ピントが合わせにくい
ブルーライトには、波長が短く散乱しやすいという特徴もあります。
これは、画面を見つめているときのチラつきに影響するポイントです。
散乱するブルーライトが多く出ていると、妙にチラチラして画面が見にくくなります。
そうなると、なかなかピントが合わなくなり、余計に目が疲れることになってしまうのです。
このようなデメリットを防ぐためにも、ブルーライトの軽減は重要です。
ブルーライトの量が少なくなれば、チラつきも少なくなり、画面が見やすい状態になります。
それなら、容易にピントを合わせることができるため、目にかかる負担を和らげることができるのです。
なるべく目の負担を減らし、長く使うときでも、疲れすぎないようにしておきましょう。
網膜がダメージを受ける
ブルーライトの影響は、疲労の蓄積だけではありません。
強い光を長く見つめることで、網膜にダメージを与えてしまう可能性があります。
普通の光は、網膜に届く前に、角膜や水晶体である程度吸収されているものです。
そのため、変に強くない適度な光であれば、それほどひどいダメージを受けるようなことはありません。
ところが、ブルーライトは紫外線に似た刺激の強い光なので、その吸収が追いつかなくなります。
太陽を直接見ることが目に悪いとされているのは、あまりに強い光を吸収することができず、網膜に大きな負担をかけてしまうからです。
ブルーライトの場合も、それと同じことが起きてしまいます。
そのため、ブルーライトの対策を行わずに画面を見つめ続けるのはやめましょう。
目のダメージを防ぐためには、保護フィルムや専用のメガネなどを使い、しっかりとブルーライトの量を抑えてください。
それなら、網膜を消耗させるようなことにはなりません。
加齢黄斑変性
吸収しきれなかったブルーライトは、網膜までそのまま届き、中心部の黄班という部分にダメージを与えてしまいます。
これは、加齢黄斑変性の原因となる要素です。
加齢黄斑変性とは、加齢のために黄斑に障害が起こり、ものが見えにくくなる病気です。
アメリカでは割とよくある病気で、日本でも徐々に増えてきています。
ブルーライトで黄斑を刺激し続けていると、この加齢黄斑変性が起きやすくなる可能性があるのです。
普通なら、年をとったからといって必ずかかるような病気ではありませんが、普段から黄斑へのダメージが多くなる生活をしていれば、当然リスクは高くなります。
蓄積されたダメージに加齢の影響がプラスされることになるため、発症しやすくなっても不思議はないのです。
健康のためにも、ブルーライトの対策をしっかり行い、目にかかる負担を軽減していきましょう。
子供は要注意
まだ成長の途中である子供の場合、大人よりも水晶体の透明度が高く、より透き通っていることが多いものです。
そのため、ブルーライトの刺激には十分注意しなければなりません。
子供が多量のブルーライトを浴びたりすると、網膜へのダメージが大人よりも大きくなる可能性があるのです。
パソコンを長時間使うことは少ないとしても、ブルーライトは、ゲーム機などの液晶画面からも普通に出ているので、油断はしないでください。
子供のうちから目に入るブルーライトの量を抑え、健康的な生活ができるようにしましょう。
睡眠を妨げる
多量のブルーライトを見つめ続けていると、生活のリズムが乱れやすくなってしまいます。
これは、体内時計に悪影響を与えてしまうからです。
人間の体内時計のコントロールには、食事などの他に、目に入る光の量も大きく関わっています。
普通に光を浴びていれば、日中に活動して夜は休むという正常なリズムを保つことができますが、ブルーライトのような刺激の強い光を多く浴びていると、体内時計が狂ってきます。
すると、正しい生活のリズムが維持できなくなってしまうのです。
そして、リズムが崩れたときによく起こってしまうのが、睡眠不足になります。
ブルーライトには、睡眠のためのホルモンを抑制する働きがあるため、なかなか眠れなくなってしまうのです。
たとえ眠ることができても、眠りが浅かったり、途中で目が覚めたりすることがあります。
そうなると、起きていても頭がはっきりせず、思うように活動することができません。
これは、普段の生活や仕事でミスを連発してしまう原因にもなるため、きちんと対策をする必要があります。
夜は液晶モニタを見ない
生活リズムの乱れと睡眠不足を防ぐためには、夜に浴びるブルーライトの量を減らす方法がおすすめです。
寝る前に強い光を多量に見たりすると、脳が「朝になった」と錯覚して眠りのホルモンが少なくなり、どうしてもうまく眠ることができません。
そこから、どんどんリズムが乱れていくことになるのです。
したがって、夜にブルーライトを見るのはよくありません。
夜になったら液晶モニタを遠ざけ、ブルーライトが目に入らないようにしてください。
そうすれば、眠りを妨げられることはなく、生活リズムが崩れたりすることもなくなります。
しっかりと体の健康を保ち、日中も活発に動けるようになるのです。
どうしても夜に使わなければならないようなときは、フィルムや眼鏡などの対策を確実に行い、目に届くブルーライトの量を減らすようにしましょう。
肥満になりやすい
ブルーライトと肥満は、一見すると無関係のように思えますが、ここで問題になるのは、目の疲れの蓄積や網膜へのダメージではなく、生活リズムの乱れになります。
生活リズムが乱れると、血圧や血糖値の変動などにも影響が出てくるため、メタボリックシンドロームになりやいのです。
さらに、普段の食事も問題になります。
体内時計の狂っためちゃくちゃな生活をしていると、食事の方も不規則になりがちであり、太る可能性が高くなってしまうのです。
ブルーライトといえば、目にかかる負担ばかりに注目しがちですが、こうした体への影響が出てくることも十分に考えられます。
しっかり対策をして、健康的な生活ができるようにしましょう。
まとめ
液晶モニタのブルーライトは、「そんなに気にする必要はない」と考えてしまうこともありますが、対策をしないのはよくありません。
ここで紹介したように、ブルーライトによる悪影響はさまざまなものがあります。
単に目が疲れるだけでは済まない場合もあるので、ブルーライトの量を減らすための対策は、忘れずに行うようにしてください。