美術大学とデザイン専門学校の違いについて説明をします
美術大学とデザイン専門学校にはどのような違いがあるのでしょうか?
どちらもクリエイティブなイメージが強いです。
実際、同じようなカリキュラムもあります。
しかし、違いもいろいろとあります。
美術大学とデザイン専門学校の違いを知り、より自分の目的にあった進路を選ぶようにしましょう。
どちらでもいいやと考えていると後悔することもあります。
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目次
美術大学とデザインの専門学校は一見似ている
美術大学とデザインの専門学校は一見似ているので、進路に迷う人が多くいます。
実際に、美術大学を卒業した後に専門学校に改めて通う人もいます。
たしかに、クリエイティブなことを学ぶ、デザインを学ぶという意味では共通点が多くあります。
似たような内容の授業もあります。
しかし、美術大学とデザインの専門学校には違いもたくさんあります。
その違いを知ることで、自分はどちらを目指すべきなのかが見えてくるでしょう。
どちらでもいいやとか、こちらの方が通いやすいからなどという安易な考えで決めてしまうと、後悔の元です。
しっかりと違いと共通点、そして自分の目指すべきものを知っておきましょう。
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美術大学は4年制、デザインの専門学校は2年制
基本的に美術大学は4年制です。
そして、デザインの専門学校は2年制です。
しかし、美術大学は4年制とはいっても4年間ずっと美術系の授業が続くわけではありません。
美術大学に入学をしても最初の2年間は一般教養課程を受けなければなりません。
美術の専門的な授業が始まるのは3年目からです。
とはいえ、一般教養を学ぶことで、デザインに深みが出たり、応用がきいたりすることにもなります。
一見すぐには役に立たないようなことでも、将来的には大きな財産になるかもしれません。
一方、デザインの専門学校の授業にも一般教養課程が全くないわけではありませんが、入学した当初から専門的で実践的なデザインの授業が始まります。
授業料について
授業料については美術大学もデザインの専門学校もピンキリです。
しかし、美術大学は4年制、専門学校は2年制なので、トータルで考えると、通う年数が高いぶん、美術大学の方が授業料は高くなります。
学校へ行く目的
美術大学に行く目的は美術の研究を学び、行います。
そして、デザインの専門学校は就職に向けてすぐに役立つデザインの技法や知識を学ぶことです。
美術大学に通う人の大半も卒業後は何らかの仕事に就くことになりますが、授業の全てが就職のため、仕事のためという前提で構成されているわけではありません。
一方でデザインの専門学校は直ぐに現場で役立つことが出来ることを重点的に教わります。
学校に入学する方法
美術大学の場合は一般入試や推薦入試、AO入試などを受けます。
美術大学の種類にもよりますが、デッサンをするといった実技だけでなく、普通の学力試験もクリアをしなければなりません。
一方、デザインの専門学校にも一般入試、推薦入試、AO入試などを設けているところがあります。
しかし、一部のデザイン学校を除いて、それほど難易度は高くありません。
学校によっては書類審査と面接での選考もありますが、余程でない場合不合格にはなりません。
そのため、美術大学を受ける人が滑り止めとしてデザインの専門学校を受験することがあります。
学校を卒業する条件
美術大学の場合は124単位以上です。
1年や2年の間に単位をたくさん取っておくと、3年や4年になってからやや時間的に余裕が出ることがあります。
デザインの専門学校の場合は800時間以上です。
夜間のデザイン専門学校の場合は450時間以上です。
ただし、実際にはもっと多くの授業時間を設けている専門学校がほとんどです。
取得できる称号や資格
美術大学を卒業すると学士の学位を取得することができます。
そのほか、選択科目によっては教員免許などを取得することも可能です。
デザインの専門学校は2年制で1700時間以上の授業を受けると専門士を取得することが出来ます。
さらに4年以上通い、3400時間以上の授業を受けると高度専門士を取得することができます。
そのほか、在学中にさまざまな資格の所得をあっせんされることが多いです。
資格によってはその後の就職がかなり有利になります。
卒業後の進路について
美術大学もデザインの専門学校も就職先が被っていることがあります。
職場によっては美術大学の卒業生もデザインの専門学校の卒業生も混在しているようなところもあります。
一方で、美術大学の卒業生が有利なところ、デザインの専門学校の卒業生が有利なところもあります。
両方とも多いのはやはりデザイン職やクリエイティブ職です。
美術大学の就職先として多いのは、広告代理店や制作プロダクションなどです。
とくに、大手企業の場合は大学出身者の方が有利です。
在学中に資格を取れば、教師や教員になることもできます。
一方、デザインの専門学校を卒業した場合、どのデザインを専攻したかによってかなり変わってきます。
服のデザインを専門的に学んだのならばアパレルメーカーへの就職が多いです。
パソコングラフィックのデザインについて学んだのならば、IT関係やウェブデザイナーになることが多いです。
在学中の忙しさについて
在学中に忙しいかどうかは本人の心がけ次第なところもあるので一概には言えませんが、美術大学の学生よりも、デザインの専門学校の学生の方が忙しくしていることが多いです。
デザインの専門学校に通うのならば、2年間で全て学ばなければなりません。
すぐに就職に向けて活動をしなければなりません。
また、授業は就職してすぐに使えるようなものばかりになります。
普段の授業だけでなく、課題作成がとても多いです。
これをこなすのが大変という声が多いです。
とはいえ、全く遊んだり、アルバイトをしたりすることができないというわけではありません。
上手に時間をやりくりすれば遊ぶことも、アルバイトすることも可能です。
どちらか迷ってしまった場合について
美術大学がデザインの専門学校かどちらの進路を選ぼうか迷ってしまった場合、自分の将来について考えてみましょう。
明確につきたい就職先があるのならば、教員や大手企業など特殊な場合でない場合を除いて、デザインの専門学校の方がおすすめです。
最短距離で自分の夢に到達できる可能性が高いです。
一方で、デザイン系の仕事に尽きたいとは思っているけれど、それが明確になんなのかはまだ分からない、決めかねているというのならば美術大学の方がおすすめです。
美術大学では様々なことを最初は浅く広く学びます。
様々な授業を受けうことで、自分の望む未来が見えてきやすくなります。
また、卒業後、デザイン系の仕事以外にも就職の選択肢は広くなりやすいです。
デザインの専門学校に通った場合、専攻したジャンル以外の就職はやや厳しいことになりやすいです。
オープンキャンパスに行ってみましょう
進路を決められない場合は家で考え込むよりも実際に自分の目で見てみるのがおすすめです。
ネットにはさまざまな口コミや情報が溢れていますが、直接自分の目で見て確認することも大切です。
まとめ
美術大学とデザインの専門学校は一見似ています。
実際、両方を受験する人もいますし、両方の出身者が混在している職場もあります。
しかし、あくまで、美術大学は研究と学びが目的で、デザインの専門学校は就職に向けて実力をつけることを目的としています。
自分の将来を考えて、自分の人生をより助けてくれる方の学校を選択しましょう。