液晶モニタの表示域を広げたい人向け・ワイドモニタの基礎知識

液晶モニタ

デュアルディスプレイが大流行していますが、液晶モニタのなかでも「ワイドモニタ」「ウルトラワイドモニタ」と呼ばれる、1枚で2枚分のサイズを満たせる製品が次々に発売されています。

この記事では、デュアルモニタorワイドモニタのどちらを選ぶべきか検討したうえで、ワイドモニタを購入する際に知っておきたいことを述べていきます。

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デュアルディスプレイvsワイドモニタ

はじめに、「デュアルディスプレイorワイドモニターでお悩み中という方へ向けて解説していきます。

デュアルディスプレイが向いている人

デュアルモニタの特長は、とにかく使い方の幅が広いことにあります。

EIZO・Iiyamaを代表とする国内メーカーのデュアル向け液晶モニタが特に人気で、実店舗のデモ機を見ると、多様な使い道があることに気づかされます。

具体的に述べれば、複数モニタの設定はWindowsのディスプレイ設定から行うのですが

  • 画面の拡張表示
  • 画面の複製(複数モニタへ同じ内容の出力を行う)
  • いずれか片方だけのモニタへの出力

基本的にはこれだけのことが行えます。

さらに、Win10環境においてはここにとどまらないのが魅力的。

上記OSだと「ウインドウの縦表示」も可能で、横表示設定のモニタで資料確認・縦表示モニタでウェブサイト編集や文書作成を行う…という使い方も可能です。

今あるモニタはそのままで、「別に1台、マシン上の作業スペースが欲しい」という方には、デュアルモニタがぴったりです。

しかし、ゲームや動画の表示域を拡張したい…というニーズに対しては、事情が少し異なります。

ワイドモニターが向いている人

ゲーマー・動画鑑賞が趣味のかたに需要のある「画面拡張」において、最大の壁になるのが、コストの問題。

現在ある液晶モニタと同サイズのものを増設すればよい…と安易に考えがちですが、同メーカーでも型番が違えば色相・明るさが異なることがほとんど。

結局、手持ちのモニタごと買い替えるハメになった…という声をよく聞きます。

そうなると、前述の目的に合ったモニタでそろえるなら、4~6万円の初期費用を覚悟しなければいけません。

これはAmazon最安値のワイドモニタにひっ迫する価格なので、考え直したほうがよさそうです。

まとめると、ビジネスや創作活動を目的とするかたはデュアルモニタ/ゲームや動画の表示域拡張を楽しみにしているかたにはワイドモニタがおすすめできる…と考えられます。

続いて、ワイドモニタの基本的な知識について掘り下げていきます。

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ワイドモニターの種類

ワイドモニタにもいくつか種類があり、選び方次第で使い勝手が異なります。

平面型と曲面型

最も注意しておきたいのは、平面型と曲面型の違いです。

ゲーマーに人気があるのは曲面型で、値段も平面型に比べると高くなります。

平面型と曲面型、それぞれを比較してみましょう。

平面型は、旧モデルの場合はかなりの格安で手に入るチャンスがあります。

設置についても、きちんと幅のある机であれば場所を選ばず、取り回しのしやすい一台といえるでしょう。

デメリットとして言えるのは、身体への負担です。

FPSなどの動きの激しいゲームをする場合、平面型は曲面型に比べて眼球の動作範囲が広くなるため、疲労しやすくなります。

これは「画面と椅子の距離を離す」ことで解決をはかれますが…ある程度視力の落ちているかた/乱視持ちのかただと、頭部だけを画面に近づけるような姿勢になりがち。

「ストレートネック」「スマホ首」と呼ばれる姿勢悪化の直接的原因になり、腰痛や肩こりを引き起こしやすくなります。

比べて曲面型は、眼球の動作範囲が狭く・画面と近い距離でも負担なく全体を視野に収められます。

多くの家電雑誌でも「ワイドモニターは曲面型を選ぶべき」という主張がされています。

しかし、こうした平面型モニタのデメリットの前提は、あくまでも「PC作業をするとき」のみ。

動画鑑賞をするときは、むしろモニタから離れて・リラックスした姿勢のほうが多く、身体的負担への考慮は不要になるでしょう。

コストの問題と平行して考えると、動画鑑賞目的のかたは平面型がおすすめ/ゲーマーはできれば曲面型を選びたい…というのが結論になります。

必要なグラボ性能

モニタが大きくなるということは、それだけマシン側のグラフィックス処理能力も必要になります。

グラフィックボードは買い替えるべきなのか、そしてどのようにして選ぶべきなのでしょうか。

高性能グラボが必要となる場合について

平面型と曲面型の使い勝手について前項で触れましたが、GPUの必要性能も両者で異なります。

同サイズの平面/曲面型ワイドモニタを購入した場合、実際の画面表示域は、曲面型のほうが大きくなります。

わずかな差異ですが、3Dゲームのプレイにおいては、GPU負荷が段違いになることもままあります。

不安な方は、専門ショップで「FF14」や「PSO2」などのベンチマークを回してもらうのがよいでしょう。

具体的には、どのレベルのGPUが欲しいか。

GPUチップの2大メーカー、nvidia/AMDでまず迷うところですが…nvidiaのGTXシリーズ・900番台以降がワイドモニタに最適化したシステムをもっており、おすすめできます。

ここでさらに絞っていくと、ゲーミング・動画鑑賞に適した最安値のGPUチップは、GTX960ではないかとの検証報告が上がっています。

しかし、近年の3Dゲームに多い「遠方風景の描画処理」や「天候処理」ではパワー不足に陥る場合が多く、もう少し欲を出したいところ。

余裕をもつなら、GTX1000番台のミドルクラス・1060がもっともおすすめです。

GTX1060は960に比べると処理能力が2.5倍程度といわれていますが、960が3万円前後/1060が5万円前後と、価格差が小さいのが魅力的。

省エネ効果も900番台に比べて飛躍的に上がっており、ワイドモニタと合わせて買いたい一品になります。

消費電力はどうなのか

最後に、消費電力の問題について考えてみましょう。

画面の表示域が広がるということは、当然に消費電力も上がります。

液晶モニタの省エネモードは無駄?

結論から言うと、液晶モニタの省エネモードについては、ほとんど機能しないと言って差し支えありません。

34型ワイドモニタ1枚あたり、省エネモードで1日に8時間駆動させても、年間で最大400円以下の節約にしかならないという検証があります。

また、ワイドモニタの購買層であるゲーマー・動画編集者にとっては、視力低下の問題はいやでも向き合わなければならないことになります。

省エネモードで目に有害なブルーライトが減るという情報がありますが、これはメーカー側が否定しています。

つまり、単純にワイドモニタの本来のスペックを単に下げているだけと考えて問題ないことになります。

待機電力が気になるとの声もありますが、モニタ電源はつけっぱなしにしておいたほうがお得という情報もあります。

マシン起動時にモニタを検出するときの電力がかからない…というのが、その根拠なのだとか。

まとめると、ワイドモニタにしたからといって消費電力を心配するのは、杞憂と言えます。

まとめ

ゲーマー・動画鑑賞をする上での「画面表示域拡張目的」の場合、液晶モニタの買い替えにおいては、ワイドタイプを強くおすすめします。

ご利用の環境によってはグラフィックボードの増設・買い替えも必要になってきますが、長期的にみてもコストを抑えて・満足感の高いマシン環境になるでしょう。

ぜひこの記事を参考に、ワイドモニタの購入を検討してみてください。






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