モニタアームはきちんと取りつけよう! 固定のための4つのポイント
モニタアームは、マルチモニタやスペースの有効活用には便利なアイテムです。
これがあれば、液晶モニタをより自由に使うことができます。
ただし、モニタアームを取りつける際は、「しっかり固定できるか」という点が重要になります。
どんなに優れた商品でも、まずはきちんと設置しなければ、そのメリットを得ることはできません。
そこで、固定のためのポイントを、詳しく説明していきましょう。
固定方法の種類
モニタアームは、商品によって固定方法が異なります。
きちんと設置するためには、その方法をしっかり確認しておくようにしましょう。
まず、最も一般的な固定方法としては、「クランプ式」と呼ばれるものがあります。
これは、固定具を使って机を挟む方法であり、誰でも簡単に設置できることがメリットです。
そのため、クランプ式のモニタアームは多くの人から重宝されており、種類も豊富にあります。
ただし、簡単に取りつけができる分、固定力は少し弱めです。
固定具で挟むだけで、ネジなどは使っていないため、がっちりと固定したい場合には、あまり向いていません。
もちろん、少しくらいの衝撃で外れることはありませんが、より安全性を高めたいなら、別のタイプがおすすめです。
固定力の高い方法とは
モニタアームの中でも、より固定力の高いものを求めるなら、「ネジ固定式」を選択しておきましょう。
これは、その名のとおり、ネジで固定する方法なので、クランプ式よりもしっかり固定することができるのです。
ただし、ネジで固定するということは、設置場所に穴があいていなければなりません。
そのため、自分で穴をあけることが可能な場所でなければ、設置は難しくなります。
クランプ式の方が一般的な方法になっているのは、ネジ固定式の難易度が高いことも影響しているのです。
しかし、うまく取りつけることができれば、モニタアームを確実に固定することができます。
また、固定力の高い方法では、「グロメット式」もおすすめです。
こちらも穴をあける方法であり、ボルトを使うことで、ネジ固定式よりも、さらに固定力がアップしています。
ネジ固定式と同じく難易度は高めですが、固定力を重視するなら、ぜひ検討してみましょう。
補強プレートを使おう
クランプ式のモニタアームを使う場合、注意しなければならないポイントとして、設置場所の問題があります。
設置場所にかかる負荷は、モニタアームの固定力に影響するのです。
机を挟んで固定するのがクランプ式の特徴ですが、その挟んだ位置には、液晶モニタとアームの重さが、すべて集中することになります。
その負荷が大きすぎた場合、使っているうちに、だんだんと机が歪むようになるのです。
特に、複数のモニタを支えるときや、サイズの大きなモニタを取りつけたときなど、通常よりも重くなる場合には注意しましょう。
最初はしっかり固定していたとしても、形が変わった机では、固定力が低下する可能性があります。
接地面積を広げよう
クランプ式で重いものを確実に取りつけるためには、補強プレートによって、接地面積を広くすることが大切です。
通常のクランプ式の接地面積だと、重いものを支えるには役不足であり、どうしても負荷が大きくなってしまいます。
負荷を減らすためには、なるべく広い面積で支える必要があるのです。
補強プレートは、クランプ式の固定具に挟むことで、接地面積を広く確保することができます。
設置する机の強度に不安があるときは、ぜひ補強プレートを使ってみてください。
奥行きが足りないときの対処法
クランプ式のモニタアームを使うときは、もうひとつ注意点があります。
それは、設置する机の奥行きです。
クランプ式は、固定具で挟み込むという方法なので、ある程度の奥行きがなければ、しっかり固定することができません。
奥行きが足りないことで、どうしても取りつけができない場合もあるのです。
そうなると、「奥行きがない場合はモニタアームを使えないのか」と考えてしまいますが、実際はそんなことはありません。
一口にモニタアームといっても、たくさんの種類があり、その中には、奥行きが足りないときに便利な商品もあるのです。
奥行きがなくても使える商品
モニタアームには、クランプ式のデメリットを気にすることなく使用できる商品もあります。
そのひとつが、置き型のスタンドになったモニタアームです。
これは、モニタスタンドとも呼ばれており、机に置くだけの商品になります。
それならば、どんな机であっても問題なく使用できるので、どうしても奥行きが足りないときは、ぜひ試してみてください。
ただし、置き型スタンドだと、固定力の面ではあまり期待できません。
スタンドタイプの中には、机に穴をあけて、がっちりと固定できる商品もあるので、奥行きだけでなく固定力も欲しい場合は、そちらを選んでおきましょう。
また、ポールに設置するタイプのモニタアームであれば、机の奥行きの程度は関係ありません。
机に設置できそうにない場合は、そうした商品を使って、設置場所の変更を検討するのもひとつの方法です。
耐荷重に注意
ここまでは、設置方法に関する注意点を紹介してきましたが、モニタアームの固定力に関することでは、もうひとつ、必要不可欠な要素があります。
それは、モニタアーム自体を固定する方法ではなく、液晶モニタを固定する方法です。
モニタアームをどんなにしっかり固定していても、取りつける液晶モニタの方が固定できないようでは、意味がなくなってしまいます。
そこで注目したいのが、モニタアームの最大耐荷重です。
モニタアームは、それぞれの商品に最大耐荷重が設定されており、それを上回る重量を支えることはできません。
したがって、モニタアームの取りつけでは、最大耐荷重を超えないことが重要なポイントになるのです。
マルチモニタ環境を構築する際は、複数のモニタを取りつけることで、簡単に限界を越えてしまうことがあるため、特に注意しなければなりません。
モニタアーム自体は固定されたままで、液晶モニタだけが落下することもあるので、最大耐荷重は必ずチェックしておきましょう。
重量には余裕が必要
モニタアームが液晶モニタをきちんと固定するためには、ただ最大耐荷重を守るだけでは不十分です。
なぜなら、重量オーバーにならないように計算していたとしても、それがギリギリの数値だった場合、しっかり固定できない恐れがあるからです。
これは、ケーブルの重さを考慮しなかった場合によくある失敗になります。
ケーブルの重さは、一見すると些細なことのように思えますが、太く大きいケーブルで、それが複数あるようなときは、全体の重量にかなり影響するものです。
そのため、ギリギリの計算でモニタを取りつけたりすると、うまく固定できなくなってしまいます。
また、厚めの液晶モニタを使用する場合は、厚い分だけ重心が偏ることで、実際の重量以上の負荷がかかるため、やはりきちんと固定することはできません。
こうした失敗を回避するためには、最大耐荷重を超えないだけでなく、そこに余裕をもたせることが必要になります。
そうすれば、少しくらい予想外の要素があっても、固定力に響く心配はありません。
まとめ
モニタアームは、液晶モニタを使用する際の自由度を高めてくれますが、そのためには、十分な固定力が必要になります。
きちんと固定できてこそ、モニタアームは正常に機能するのです。
したがって、モニタアームの設置方法や、液晶モニタの重量などは、必ず確認しておくようにしましょう。
その点を怠らなければ、モニタアームをより安全に使用することができます。