ペンタブを使っていく上でモチベーションが低下するケースとその対策
どんなことでも続けていくうちに壁となるのがモチベーションです。
あれだけ好きだったことが段々と当たり前のことになってしまい、やがて見向きもしなくなるなんてことは往々にしてあります。
そしてそれはペンタブを購入した後でもいえること。
絵を描き続けるモチベーションというのは一旦失ってしまうと取り戻すのが難しいものです。
そこで今回はペンタブを使っていく内に遭遇するモチベーション低下を招くいくつかのケースとその対策についてみていきましょう。
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買った当時は描く気まんまん
パソコンで絵を描く方法がマウスやタッチパッドぐらいしかないとき、ペンタブはまるで神器のように思えるものです。
インターネット上のイラストや漫画をみかけるたびに「ペンタブめっちゃ欲しい」という気持ちはつのりますし店頭でペンタブを見るたび触るたびに「いいなー」と心の中で思うようになるでしょう。
そしていざペンタブを購入したら嬉しくてたまらずガンガン絵を描くことになるでしょう。
ですが絵を描くうちに様々な要因によって次第にモチベーションが下がってしまうかもしれません。
もちろんモチベーションを保ちながら絵を描く事ができればそれに越したことはないのですが、落ちてしまう人は落ちてしまうのです。
そしてあれだけ憧れたペンタブへの興味は次第に薄れ再びまみえるのは数年後、なんてことにもなりかねません。
絵が好きなのに絵を描くのが嫌になるというのはジレンマですし小さくないストレス源でもあります。
一体なぜそんなことになってしまうのか、その要因は人によって様々です。
スランプは他のジャンルでもあること
こうしたモチベーションの低下はプロにおいてもしばしば見られる現象です。
極端なものでは漫画家さんの長期休載や同人作家さんの同人活動停止などの原因にすらなります。
また少し異分野となりますが、野球やサッカーといったスポーツ選手もスランプという状態に陥ることがあるほどです。
それから自分の過去を振り返ってみても同じようなことが見つかるかもしれません。
楽器や勉強といった修練を必要とするものからアニメ、漫画、ゲームと言った趣味においても活動したり消費するモチベーションが低下することがあるものです。
これらはプロのスランプとは異なり「飽き」と表現できるでしょう。
こういうときにどうすれば良いのか明確な回答は誰ももっていません。
そのためここでは様々なケースと対処法について述べていきます。
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絵がこれ以上うまくならない
ペンタブでデジタル絵を描き続けていると次第に画力が伸びるようになり、自分でも「絵が上手くなってきたな」と少し喜ぶようになるものです。
ですがそれもある程度まで。
いつか壁にぶつかるでしょう。
そのとき、いくら絵を描いても画力は伸びず同じような絵を量産することになるかもしれません。
頭の中ではダイナミックに動くキャラクターがいるのに目の前に生み出されるのは何だか迫力のないいつものような姿のキャラクター。
そんなことが何回も続くと「なんで描けないんだ」と落ちこむようになるでしょう。
人間には学習曲線というものがあり、概ねこの曲線に沿ってあらゆる物事を学んでいくことになります。
曲線の形はなだらかな丘にところどころ平坦な場所があるように描かれます。
先述したケースでいうと「絵が上手くなってきたな」というのが丘の坂道の途中で「なんで描けないんだ」と落ち込んでしまうのが平坦な場所ということです。
ここでめげてしまうとペンタブから離れることになるでしょう。
頭の中には「どうせ描いてもいつもと同じだし」という思いが渦巻いてしまい、なかなか描き出せなくなってしまうのです。
そしてモチベーションは低下し絵を描くこと自体にもあまり興味を見出せなくなってしまうかもしれません。
昔の自分を思い出そう
絵の上達速度が緩い、もしくは止まってしまい描き続けることにモチベーションが保てなくなったら、昔の絵と今の絵を見比べてみると良いかもしれません。
実はペンタブでがしがし描いてきた今の自分の絵というのは昔の自分からすればかなり上手く、当時の自分が見たら思わず「すげー」と言ってくれるはずです。
そんな当時の自分が褒めてくれるわけですから絵を描かないわけにはいきません。
それから当時自分が描きたかったものを今の実力で描いてみるというのも面白いかもしれません。
当時好きだったキャラクターやモチーフを描いてみればより自分の今の成長度合いが分かるでしょう。
もしこうした試みが成功すれば次第にモチベーションも沸いてくるはずです。
モチベーションが沸いたら新しい試みに挑戦してみる気力だって沸くようになります。
もし「どうせ描いてもいつもと同じだし」という思いを抱いていたとしたら、それは新しい技術を学ぶタイミングなのかもしれません。
美術書を参照しながら理論立てて勉強してみると良いでしょう。
他の人たちが上手すぎる
近年ではSNSが発達したこともあり、他の絵描きさんの絵を手軽に見れるようになりました。
インターネット上では美麗なものやかわいいもの、格好良いものから感銘を受けるレベルのものまでたくさんクオリティの高いイラストを見つけることができるはずです。
そんなときに感動するだけで良いはずなのですが、人によっては絶望や嫉妬を感じるかもしれません。
いわゆる「自分はこんなに上手く描けない」「短期間でこんなに上手いなんて才能があるのか」「ちくしょう才能さえあれば」といった暗い感情に襲われるともやっとしてしまいイラストを描く気にならないのは当然です。
なぜなら描いたところであのイラストのような絵は描けないからです。
そうしてモチベーションがなくなるというのも良くある話といえるかもしれません。
誰でも最初は上手いわけじゃない
いきなり美麗なイラストをみると絶望や嫉妬を感じる場合、それは現実を誤認しているからかもしれません。
実はそのイラストを描くには膨大な労力や努力、熱意や時間が注ぎ込まれているのです。
始めからそこにあるわけでもなく、一瞬で描きあげたものでもありません。
実際にとある人物が地道に精力を注ぎ込んで描き完成させているのです。
そうしてみるとそのイラストの作者さんの努力のあとが見えるようになるでしょう。
全体の構成から人物の頭身、小物の描きこみから線の強弱などは全て人が考え描いたものなのです。
このようにイラストをみた場合、何かしら神秘的な才能などの要素によって生まれたものではなく努力と熟慮によって描かれたイラストということが分かるはずです。
イラストを描く作者さんは極めて稀な天才や怪物ではありません。
同じ絵描き仲間であり、自分でも使うことのできる手法を駆使してそのイラストを描いているのです。
ということはいつかは自分もそうしたイラストを描く事ができるということ。
もし圧倒的なイラストを目にしたら分析してみましょう。
そしてそこに用いられている技法を学び、自分のイラストに反映させるのです。
そうした姿勢でいればモチベーションはむしろ上がっていきます。
物理的な問題も解決しておこう
これまで精神的なところからくるモチベーションの低下についてみてきましたが、物理的な意味でもモチベーションは低下することがあります。
具体的に述べるとそれは「ペンタブを身近においてない場合」です。
ペンタブを使うときにだけ取り出すようにしていると自然と描かなくなることがあります。
例えば机周りがごちゃごちゃしているとき、どうしてもマウスとキーボードの関係からペンタブを別の場所に置かなければならないかもしれません。
またUSBポートを他の機器で使わなければならない場合もあるでしょう。
こうなると接続されていないペンタブが部屋に転がることになります。
この状況ではもし絵を描こうとするとき脳裏に「これ片付けてスペース空けなきゃ。
面倒くさいな」という思いがよぎり結局描かないということにもなりかねません。
小さなことのように思えるかもしれませんが影響は大きいので気をつけておく必要があります。
ペンタブのスペースを確保
ペンタブが常に身近にあるだけで「ちょっくら描こうかな」という気分になるものです。
まずUSBは繋ぎっぱなしにしておきたいところ。
それからできれば常用の設置スペースもあると便利です。
もしどうしても邪魔になるなら直ぐ取り出せるところに置くと良いでしょう。
ほんの少し環境を改善するだけでペンタブの使用環境は飛躍的に向上します。
身近なところにペンタブを置いておくというモチベーション対策は一番おすすめできるかもしれません。
まとめ
ペンタブを使っていく上でモチベーションが低下するケースとその対策についてみてきました。
絵を描くために手に入れたペンタブなのに使っていく上で様々なモチベーション低下の要因と遭遇するでしょう。
ですがそうした要因にはきっと解決方法があるはずです。
まずは昔の自分の絵と比較したり、昔描きたかったものを描いてみると良いかもしれません。
それからいつでもペンタブを使えるようにしておくことは重要です。
ちょっとしたときに直ぐ絵を描けるというのはモチベーションの増加に繋がりますし、練習の機会も次第に増えていくかもしれません。
モチベーションの低下には色々なケースが考えられますが、上手く立て直してペンタブで絵を描いていきましょう。