中華製とワコム製の液タブの違いから購入候補を絞っていこう

2019年2月21日液タブ(液晶ペンタブレット)

ワコム 液タブ 13.3フルHD液晶 Cintiq 13HD DTK-1301/K0

かつて液タブというとワコムのものしか候補に上がらなかったものですが、近年では中華製のものも目を引くようになりました。

実際に中華製のもので美麗なイラストを描いている映像もたくさん確認できるような状況です。

ですが長年の実績もあるワコムの液タブも評価は高いもの。

こうなると悩むのがワコム製と中華製のどちらを選ぶかという点です。

今回はそのあたりを中心にして両者を比較していきましょう。

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価格面では中華製に軍配が上がる

液タブというと高級品ですからまず気になるのがその価格です。

ですがこれはもう市場を見れば明らかなのですが、中華製に軍配が上がります。

全体的にワコムの製品は高く、中華製の製品は安いという状況になっています。

ワコムの最も小さな液タブでも中華製の倍はします。

また中華製の大きな液タブとワコムの小さな液タブと同じような価格であることも多々ある形です。

単純なコストパフォーマンスで比較するなら圧倒的に中華製液タブの勝ちといえます。

そしてこの価格の安さこそが中華製液タブの魅力といえるでしょう。

価格はシンプルな要素ではありますが非常に現実的で顧客に訴求する力が強いものです。

5万円のものより4万円のものの方が買いやすいですし、3万円のものを2万円で手に入れたいと思うのは自然なことなのです。

改良が続けられている中華製

ただ、だからといってワコムが不当な価格設定をしているというわけではありません。

ワコム製の液タブに使われている液晶は良いものですし、調整もきちんと行ってくれます。

基本的な品質が高いため、それにかけるコストも大きくなるのです。

対して中華製の液タブが品質が悪いのかというと、時間が経つにつれそうも言ってられなくなりました。

実際のところ冒頭でも述べたように中華製の液タブで上手なイラストを描いている方の映像はたくさん見ることができます。

ユーザー数も増え、様々な場面で中華製の液タブの品質に満足している方の声を目にすることもあるでしょう。

ただもちろん、細かい点においてはワコムの方が性能はいまだ高いのが現状です。

全体的にあらゆる面でワコムの液タブの方が扱いやすいというのは否めません。

現在は中華製液タブが発展している途中の時代ということができるでしょう。

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ワコムの武器である傾き検知

中華製のほとんどの液タブには「傾き検知機能」が備わっていません。

これはワコム製のペンタブには搭載されている機能で、分かりやすいメリットの一つといえるでしょう。

傾き検知機能というのは、ペンを垂直ではなく傾いた状態にあることを検出してくれる機能です。

例えばアナログ環境ではデッサンなどの場で鉛筆を横にして描くという技法がありますが、これを実現するには傾き検知機能がついていなければできません。

そのため逆に言えばアナログのような環境で絵を描くための機能ともいえるでしょう。

また液タブを傾けて使う場合にも傾き検知機能は役立ってくれます。

本体を傾けた状態で常に垂直にペンを向けて描くのは大変ですが、傾きを検出してくれればある程度ペンが傾いても違和感なく描けるのです。

自分の描きたい線を描くためには無いよりもあった方が良い機能といえるでしょう。

傾き検知機能つき中華液タブ「Kamvas Pro13 GT-133」

HUION 液タブ傾き検知機能付き 筆圧8192充電不要ペン アンチグレアガラス搭載 3IN1ケーブル Adobe RGB92%色域 13.3インチフルHD液晶タブレットKamvas Pro13 GT-133

これまでワコム製の液タブにだけ備わっていた傾き検知機能でしたが、何とHUIONからこの機能を備えた液タブが発売されました。

HUIONは中華製液タブメーカーの中でもよく知られる企業なのですが傾き検知まで実装するようになったのです。

実際にワコムの技術を再現できるほどに技術力が高くなっているので、将来的にはワコムに肉薄するかもしれません。

この液タブの傾き検知の検出レベルはプラスマイナス60度となっています。

ワコムの傾き検知機能と同レベルです。

そのためこれから中華製液タブとワコム製液タブのどちらを購入しようか考えている方はこの製品も購入候補として考えると良いでしょう。

中華製液タブの技術革新にはすさまじいものがありますし、相変わらず値段もリーズナブルに抑えられています。

今後もHUIONは要チェックなメーカーです。

視差はワコムに軍配

液タブに欠かせない欠点といえばポインタのズレです。

目で見ているところとペン先がさしているところがいくらかズレていて、このことを「視差」と呼びます。

当然のことですが視差が少なければ思い通りの場所に線を引くことができ、視差が大きければズレた位置に線が引かれてしまいます。

中華製の液タブで不具合の代表格としてしばしば話にもちあがるのがこの視差の大きさです。

思ったところに線を引けるのが液タブの魅力なのにそれができないわけですから不満も溜まるでしょう。

また絵を描くという繊細な作業をする上で大事なポイントでもあるので注目が集まるのも仕方ないことです。

ではワコムはどうかというと、視差のズレの話題は良く見かけるほどではありません。

むしろ中華製の液タブとの比較の際にワコムの視差の少なさが持ち上げられるぐらいです。

きちんとした調整が行われているというワコムの品質の高さを裏付ける要素といえるでしょう。

中華製でも調整を行えばズレは小さくなる

中華製液タブにおける視差のズレには個体差があり、ユーザー自身が調整することになります。

この調整作業をキャリブレーションというのですが、これができない機種もあるため注意が必要です。

もしキャリブレーションができるならドライバを入れた後できちんと行っておきましょう。

キャリブレーションをすればズレが小さくなり実用可能な状態になるはずです。

このズレをどの程度許容できるかがワコム製を選ぶか中華製を選ぶかの分かれ目となるかもしれません。

高い精度でズレを小さくしたいならワコム製が妥当ですし、数ミリぐらいなら気にならないのであれば中華製が良いでしょう。

こればかりは慣れれば解決する問題でもあるため判断が難しいところです。

一切のズレも認めたくないのであればワコム製を選ぶことをおすすめします。

高価なものの性能も高い「ワコム Cintiq 13HD」

ワコム 液タブ 13.3フルHD液晶 Cintiq 13HD DTK-1301/K0

ワコムの液タブにおける代表的な製品といえばこれです。

13インチという小さめの画面ではありますが、美しい発色の液晶に傾き検知機能付き、かつ視差の心配もない高級品となっています。

余計な懸念を抱かずに液タブを使いたいならこの製品を選ぶと良いでしょう。

ワコムの製品の強みは他にもたくさんあります。

日本人ユーザーが多いためトラブルの際に情報が集めやすいですし、またワコムは日本企業なのでサポートも万全です。

また家電量販店に展示されていることも多いので試し書きできるのは中華製液タブに無い大きな利点といえます。

安心と品質にお金を支払うことができるならCintiq 13HDがおすすめです。

安価で買いやすい「XP-Pen Artist12」

XP-Pen液晶ペンタブレットXP-Pen Artist12 は、色鉛筆、シャープペンと同じような 六角スタイラスペンを採用しているため、デジタルイラストが一般の描画感覚に近い感覚になります。

圧倒的な価格の安さとある程度の品質を兼ね備えた中華液タブがこの製品です。

12インチと小さめではありますがCintiq 13HDよりもかなり安い価格設定となっています。

なお傾き検出機能はついていません。

それでもワコムの液タブが高く手が届かないという方にとっては魅力的な製品といえます。

視差がそれほど気にならず、傾き検出機能も特に要らないという方にとっては良い製品となるでしょう。

とにかく液タブで一刻も早く絵を描いてみたいという方におすすめです。

まとめ

中華製液タブとワコム製液タブについて比較しながらみてきました。

ワコム製液タブは品質が良く高級で、中華製液タブは安価で品質は向上中です。

一長一短の性質をそれぞれが備えているので、自分が液タブに望むものを考えて購入候補を考えていきましょう。

現状では品質はワコムに軍配が上がりますが、着実に性能が向上しつつある中華製の液タブが今後どのようになっていくのか楽しみなところです。






2019年2月21日液タブ(液晶ペンタブレット)