専門学校のグラフィックデザイン科ではどんな授業が行われているのか?4つの主要なカリキュラム

専門学校で学ぶ

広告やポスターから商品パッケージ・ロゴマークなどをデザインする仕事は、一般にグラフィックデザイナーとして総称されています。

花形の職業とも言われるグラフィックデザイナーを目指すには、美術系の大学やデザイン関係の専門学校で勉強するのが一般的です。

このうち専門学校のグラフィックデザイン科で行われている授業内容について、大きく4つの分野に分けながら解説します。

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グラフィックデザイナーを目指す方法

グラフィックデザイナーを名乗るのに国家資格などは必要でないため、その気になれば独学でも目指せないことはありません。

とは言えグラフィックデザインを本格的に学ぶにはさまざまな専門知識を身につけなければならないことを考えると、独学では習得が困難な上に就職の面でも不利です。

たいていのグラフィックデザイナー志望者は美術系の大学・短大か、またはデザイン関係の専門学校で勉強しながら就職先を探しています。

そういった学校ではグラフィックデザインを学ぶのに不可欠のデザインソフトや機材なども揃っているため、個人が独学でデザインを勉強するよりも圧倒的に有利な学習環境が得られるのです。

特に専門学校は業界のプロがデザインの基礎から指導してくれるという優位性もあって、グラフィックデザインの初心者でも専門知識を短期間で効率的に身につけられます。

専門学校で学ぶのが一番の近道

4年制の美術系大学は一般教養にも授業時間を多く費やさなければならないため、グラフィックデザインを学ぶ上では遠回りの方法です。

2年制または3年制で集中的にグラフィックデザインを学べる専門学校の方が、プロのデザイナーを目指すのに近道だと言えます。

卒業後の就職先まで考えた場合でも、デザイン業界と太いパイプを持つ専門学校で学ぶことは将来性の面で有利です。

実際にグラフィックデザイナーとして活躍している人の中にも、そういった専門学校の卒業生は少なくありません。

そういった理由からグラフィックデザイナーを目指す人の多くは高校卒業後に大学ではなく、専門学校のグラフィックデザイン科に進学しているのです。

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グラフィックデザイン科の授業の流れ

専門学校のグラフィックデザイン科に入学した場合には、デザインの基礎から専門分野の実習へと進むのが一般的な授業の流れです。

デザイン関係の専門学校にも2年制のコースと3年制のコースがあって、3年制の方が余裕を持って勉強できます。

1年でも早くプロのデザイナーになりたい人や学費をできるだけ節約したいという人は、2年制のコースがある専門学校がおすすめです。

現在ではグラフィックデザインも非常に広範囲のジャンルをカバーするようになってきているだけに、専門学校の授業も多種多様の内容に及んでいます。

従来のグラフィックデザインは名刺や雑誌広告などの印刷メディアが中心でしたが、最近ではWebデザインも含めたコンピュータ分野にまで進出しているのです。

1年次ではそれらの分野に共通するデザインの基礎を学び、2年次には各専攻に分かれて細分化された専門分野を勉強することになります。

専門学校によって違うカリキュラム

同じグラフィックデザイン科でもカリキュラムの内容は専門学校によって違ってきますので、進学先を選ぶ際にはどういった授業を行っているかという点の検討が必要です。

いずれも基本的にはグラフィックデザイナーを目指す授業という点で共通していても、実際に採用している科目には専門学校ごとの特色が見られます。

他の学校にない独自の授業を行っている専門学校も少なくないことから、授業内容によっては卒業後の就職先が違ってくる場合も出てくるのです。

グラフィックデザイナー科のある専門学校は全国に数多く存在しますが、その中から1校を選ぶには各校のカリキュラム内容を比較する作業が欠かせません。

インターネットでカリキュラムの内容を公開している専門学校も多くありますので、そうした情報が比較検討に役立ちます。

1年次はデザインの基礎を学ぶ授業が中心

どの専門学校でも1年次はグラフィックデザインの基礎を勉強する授業が中心で、2年次へと移行する前に進級制作を行うケースも少なくありません。

デザイン概論やデッサンに関する知識といった基礎的な授業は、たいていのグラフィックデザイン科で1年次に学ぶ科目です。

専門学校によっては1年次の授業として、この他に色彩学やレイアウト・写真などについても勉強します。

そういったデザインに関する専門科目だけでなく、ビジネススキルやプレゼンテーションなど将来の仕事に役立つ一般科目の授業を実施している専門学校もあります。

デッサンや造形学・情報デザインといった同じ分野の授業でも、1年次に基礎的な学習を行った後に2年次で応用的な内容を学べば専門知識を習得しやすくなるものです。

グラフィックデザインを行うソフトの使い方も勉強

企業やデザイン事務所のデザイン現場では、グラフィックデザインの仕事にさまざまなデザインソフトが使われています。

中でもドローソフトのIllustratorと画像編集ソフトのPhotoshopは、グラフィックデザインに使われるソフトウェアの代表格です。

プロのグラフィックデザイナーを目指す上でも、当然のことながらそうしたデザインソフトのマスターは必須となってきます。

いずれのソフトも機能は非常に豊富だけに、グラフィックデザインの現場で使いこなしていくには操作法に深く習熟していなければなりません。

IllustratorやPhotoshopは個人でも利用可能とは言え、一定の月額料金もかかるため個人で導入しようとすると負担が大きくなります。

専門学校のグラフィックデザイン科ではほぼ例外なくIllustratorやPhotoshopが使える環境を整えていますので、独学でマスターしようとする場合と比べて経済的な面でも有利です。

専門学校によってはIllustratorやPhotoshopだけでなく、印刷関係の仕事に使うDTPソフトやWebデザイン関連のソフトを学ぶ授業も行っています。

2年次になると実習が授業の主体に

専門学校のグラフィックデザイン科も2年次になると、1年次で学んだデザインの基礎をベースとした実習が授業の中心です。

1年次から実習を開始する科目もありますが、2年次では造形実習やデジタル演習なども本格化してきます。

グラフィック実習だけでなくパッケージデザインやデザイン設計など、将来の仕事に役立つ実践的な技術を学ぶ授業が増えるのも2年次の特徴です。

個人やグループで平面作品や立体作品を制作し、学内外の展示会やコンペに発表・応募するような機会も得られます。

2年制のグラフィックデザイン科では短期間で集中的に学ぶ必要があるため、1年次の後期くらいからこうした実習に関する授業が増える傾向も見られます。

インターンシップや卒業制作も

専門学校では2年制の2年次後期または3年制の3年次になると、卒業や就職を視野に入れた活動にも力を入れなければなりません。

学生のうちに実社会での仕事を体験するインターンシップは、大学だけでなく多くの専門学校が導入しています。

デザイン関係の専門学校でもインターンシップに取り組んでいるところが多く、提携企業に短期研修する貴重な機会が得られます。

グラフィックデザイン科では卒業制作も重要な意味を持ち、最終年次の後期は多くの時間を卒業制作に費やすのが一般的です。

専門学校の多くは卒業と就職を前にして業界研究に関する授業を実施し、学校独自の就職支援を通じて就職活動をサポートしています。

まとめ

広告制作プロダクションやデザイン事務所などで活躍するグラフィックデザイナーの中にも、デザイン関係の専門学校を卒業した人は少なくありません。

いずれの仕事も専門学校でグラフィックデザインの基礎からしっかり学んできたからこそ、デザイナーとしての仕事にも責任を持って取り組めるのです。

専門学校で学んだグラフィックデザイナーは安心して仕事を任せられるため、デザイン業界でも貴重な戦力として重宝されています。






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