液晶モニタをきれいにするには?正しい手入れの方法と注意点
液晶モニタは、使っているうちに、だんだんと汚れてくるものです。
そのため、何もせずに使い続けていれば、蓄積された汚れによって、液晶モニタの寿命を縮める可能性があります。
そこで、定期的な手入れが重要となるわけですが、その際は適当に画面を拭いたりしてはいけません。
間違った方法では、逆にダメージを大きくすることもあるので、必ず正しい方法で行うことが大切です。
こんな方法はNG
正しい方法を説明する前に、まず、やってはいけない方法を紹介しましょう。
その方法について知っていれば、取り返しのつかない事態は回避できます。
もし、すでにやってしまったものがあれば、それ以上は決して行わないでください。
洗剤を使う
この洗剤とは、普通に市販されているような、スプレー式の液体クリーナーのことです。
ガラス窓を拭くのと同じイメージで、そうした洗剤を使えばきれいになるように思えますが、実は、画面に多大なダメージを与えてしまうことになります。
なぜなら、そのような洗剤の場合、ほとんどが研磨剤や溶剤を含んでいるからです。
これらは、液晶モニタの繊細な画面には刺激が強すぎます。
もし使用した場合は、画面のコーティングが剥がれたり、フィルターが傷ついたりするので、液晶モニタの劣化を早めることになるでしょう。
ティッシュペーパーやウェットティッシュを使う
ティッシュは柔らかいイメージがあるため、液晶画面を拭くには最適のように見えます。
しかし、人の肌には優しくても、液晶画面にはよくありません。
実は、ティッシュを使って拭いた場合、ぱっと見にはわからないような細かい傷がついてしまうのです。
たとえ小さな傷だとしても、それが蓄積されていけば、やがては大きなダメージになってしまいます。
ティッシュは身近にあるため、知らずに何度も拭いてしまうことも多いので、特に注意が必要です。
また、ウェットティッシュの場合、アルコールを含んでいることが問題です。
アルコールは、液晶画面を傷める原因となるので、これも使わないようにしましょう。
水道水を使う
意外に思えますが、液晶モニタには、水道水もよくありません。
水道水の場合、塩素や不純物が画面に付着し、白っぽい斑点のような汚れがつくことがあります。
つまり、きれいにするために拭いたつもりが、逆に汚れを増やしてしまうというわけです。
普段の生活で使う分には問題のない水道水ですが、ほんの少し入っている成分でも、そのような悪い影響が出てしまいます。
このことからもわかるように、液晶モニタはとても繊細なので、不用意に水をつけたりしないように注意しましょう。
正しい方法
避けるべき方法がわかったところで、次は、正しい方法の手順を説明していきます。
液晶モニタの正しい手入れは、ティッシュや水道水が使えないとはいえ、何も特殊なことをするわけではありません。
それらを使わずに、誰でも簡単に手入れをすることができます。
電源を切る
正しい方法で液晶モニタの手入れをするなら、これは基本中の基本です。
何をするにしても、まず最初に電源を切ってください。
これは、画面についた汚れを見えやすくするために必要なことです。
電源が入っていると、汚れがついた部分が非常にわかりにくいため、どうしても拭き残しが多くなります。
また、電源が入った状態だと静電気が発生しているので、きれいにしたそばから埃などが付着していく恐れがあります。
それを避けるためにも、電源が切れていることを必ず確認してください。
埃を払う
電源を切ったら、次は、画面についた埃を取り除いていきます。
この作業は、画面に傷をつけないために必須となるものです。
埃がついたままで拭いてしまうと、画面に多くの傷をつけてしまうので、これはとても重要です。
もし目に見える埃がなかったとしても、なるべく省かず、軽くでも払うようにしてください。
先述のとおり、液晶画面は繊細なので、目に見えない埃であっても十分に傷の原因となり得ます。
この作業は、柔らかいブラシや、カメラに使うブロアーなど、画面へのダメージが少ないもので行いましょう。
画面を拭く
電源を切り、埃を払い、しっかりと下準備ができたら、汚れを拭き取る作業に入ります。
このときに使うのは、柔らかいクリーニングクロスです。
主に眼鏡やカメラの手入れに使われるクリーニングクロスは、ティッシュで傷がつくほど繊細な液晶モニタには、最適な布となります。
これを使い、優しく画面の汚れを拭き取りましょう。
液晶モニタの手入れでは、この「優しく」という点がとても重要です。
汚れを落とすためとはいえ、決して力を入れて擦ってはいけません。
そのような乱暴な拭き方をしたのでは、傷をつけないためのクリーニングクロスも、意味がなくなってしまいます。
なるべく軽く、繰り返し拭くことで汚れを落とすのが、正しい手入れのコツなのです。
落ちにくい汚れの対処法
液晶モニタの正しい手入れは、柔らかい布で、優しく画面を拭くことが大切です。
しかし、「本当にそれで汚れが落ちるの?」という疑問を感じる人も多いでしょう。
確かに、なかなか落ちない頑固な汚れもあるので、上記のような方法だけでは心許ないものがあります。
そんなときは、ちょっとした工夫を加えてみるのがおすすめです。
息を吹きかける
単純な方法ですが、これはかなり効果的です。
水滴の跡など、軽く拭いただけでは対応しきれない汚れの場合、その部分に息を吹きかけて、少し曇らせてみましょう。
そして、曇りがとれないうちに素早く拭けば、落ちにくい汚れもきれいに拭き取ることができます。
適度な水分が加わることで、乾拭きではとれなかった汚れも、ぐっと落ちやすくなるのです。
ピンポイントで濡らす
息を吹きかけてもとれない汚れは、その部分だけ少し濡らしてみましょう。
息よりも若干多めの水分を加えることで、落ちる場合があります。
ただし、NGな方法で紹介したとおり、水道水を使ってはいけません。
ここで使う水は、余計なものが含まれていないミネラルウォーターとなります。
また、水滴が残れば、それがまた跡になってしまうので、なるべくきれいに拭き取るようにしましょう。
お湯を使う
濡らしても落ちない場合は、水を温めてから使うのがおすすめです。
冷たい水よりも、温かいお湯であれば、格段に汚れが落ちやすくなります。
ただし、使うのはあくまでも「温かいお湯」であり、熱すぎるものを使ってはいけません。
熱湯を使ったりすると、液晶画面に悪い影響を与えてしまいます。
したがって、温めるときは、ぬるま湯になるように注意しましょう。
この方法であれば、軽く拭いて落ちない汚れも、大抵は落とすことができます。
汚れを予防する
ここまで手入れの方法を説明してきましたが、これらの作業は、普段から汚れの予防をすることで、より簡単に済ませることができます。
そもそも汚れが少ないのならば、ミネラルウォーターを使ったり、それを温めたりする手間はなくなるはずです。
では、そのためには、どんなことに注意すればよいのでしょうか。
画面が汚れる行動を避ける
液晶モニタについた水滴などは、跡になって落ちにくくなります。
そのため、液晶モニタの近くでは、飲食や歯みがきなど、飛沫が発生しそうな行為は避けることが大切です。
テレビなどを見るときは、つい飲んだり食べたりしたくなりますが、そのときは十分に画面から離れてください。
また、くしゃみで汚してしまうことも多いので、その際は顔を背けましょう。
使わないときはカバーをかける
液晶モニタは、むき出しのままで置いておくのはよくありません。
どんなに注意していても、不足の事態によって汚れがつくことも考えられるからです。
そのため、使わないときは、カバーをかけておくようにしましょう。
それならば、ふいに水が飛んだときでも安心です。
また、埃がつくのを防ぐこともできるので、手入れがより楽になります。
まとめ
液晶モニタの汚れを落とすときは、つい手近なものを使ってしまうこともありますが、それで画面を痛めることも多いです。
画面を守るためにはダメージの少ないものを使う必要があるので、それらを手が届くところに置いておくのも、有効な手段となります。
近くにあるものが柔らかいブラシやクリーニングクロスであれば、「ついやってしまった」という事態は防ぐことができるでしょう。