板タブと液タブを徹底比較!それぞれのペンタブのメリットとデメリット

2017年5月28日ペンタブレット(板タブ)

ワコム ペンタブレット Intuos Comic S ペン&タッチ マンガ・イラスト制作用モデル ミントブルー CTH-490/B1

これからデジタルイラストの環境を整えようと思っている人にとって、ペンタブを購入するうえで板タブと液タブ、どちらを買えば良いのか迷うところだと思います。

板タブはアナログで描くのと全然違うし、液タブはアナログに近いような気もするけれど値もはるしもし自分に合わなかったら…など、ペンタブは高価なものですし失敗はしたくないものですよね。

そこで、板タブと液タブ、それぞれにはどんなメリットとデメリットがあるのか、以下にまとめてみました。

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1.ペンタブの種類

まずはここからですね。

既に知っている人も多いかとは思いますが、タイトルや上で触れているように、ペンタブにはいわゆる「板タブ」と呼ばれるものと「液タブ」と呼ばれるもの、大きく分けて二つあります。

ちなみに液タブが登場するまでは板タブだけでしたので、板タブは板タブとは呼ばれず普通にペンタブと呼ばれていました。

液タブの登場に伴って、区別するために従来のペンタブは板タブと俗に言われるようになりました。

まず、板タブは専用のペンとボードを使い、そのボードの上でペンを走らせることによって、ペン型のマウスを動かしているようになめらかな線が引けるようになるツールです。

あくまでペンとボードは動きを認識するためのものなので、実際に線が描画されるようになるのはパソコンの画面上になります。

なので、この感覚に慣れるのには少し時間がかかります。

アナログと書き味はまったく変わります。

ペンのように動かしやすいマウスだと思ってください。

そして液タブですが、正式には液晶ペンタブレットと言います。

板タブに対して液タブは、板タブであるボード部分がそのままパソコンの描画画面になるため、まるでアナログで絵を描いているかのような感覚で描画することが可能になります。

いまいちわからない…という人は、プリクラの、撮り終えた後の落書きを思い出してみてください。

あれは実際撮ったプリクラが画面に映し出され、その画面に直接専用のペンで落書きをしていきますよね。

あんな感覚で精密な絵を描くことができるのです。

一見すると、アナログに近い感じで描けるなら液タブの方がはるかに板タブよりも作業環境としては良さそうな印象を受けます。

でも物にはそれぞれメリットデメリットがつきものですね。

次項ではそれぞれのメリットデメリットを考えていきましょう。

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2.板タブのメリット

1.安価で手が出しやすい

板タブのメリットとして、安価で手が出しやすいということがあげられます。

最近は海外メーカーの板タブも市場に多く出回るようになり、安いものでは5000円前後で板タブが購入できるようになりました。

5000円前後とまではいかなくても、国内最大のメーカーであるWACOM製の板タブも、7000円~10000円ほどの価格で購入ができます。

もちろん性能が良ければ良いほど価格は上がっていきますが、まずはお試しに…というくらいの感覚でしたら10000円かからずに板タブを購入できるのはかなりのメリットです。

しかも市場に多く出回るようになったおかげで、安価のものでもペンタブとしての最低限の機能は備わっているものがほとんどです。

付属でお絵かきソフトがついてきますし、ペンの筆圧の変化でメリハリある線が描ける筆圧感知の機能や、戻る進むなどのショートカットキーを登録できるボタンがそれにあたります。

板タブは慣れるまでに時間を要すものではありますが、10000円以下でデジタルイラストを描ける環境が整うのは、本当に魅力的ですね。

2.コンパクトでかさばらない

板タブは大きさとしてあまり場所を取るサイズではないので、使わないときは立ててしまっておけるのはもちろんのこと、比較的ゆったりとした作業環境で絵を描くことができます。

作業環境が狭い場所で余裕がないと、それだけでストレスになってしまって描きづらいですよね。

ペンタブに慣れてくるとわかってくるのですが、キーボードのショートカットキーを駆使しながら描くと、非常に作業スピードが上がります。

なので、理想的な環境としては、ペンを握りながら、片手はキーボードの上に置いておくという状況が作れる環境です。

板タブだと場所をそんなに取らないので、キーボードを並べて置くことが可能です。

3.板タブのデメリット

板タブ最大の難点と言えば、やはり慣れるまでに時間がかかることです。

毎日ペンタブを握って練習をしても、こればかりはすぐに慣れるものではありません。

なので、道具がそろったからと言ってすぐにきれいなデジタルイラストが描けるわけではないので、そのあたりは心得ておく必要があります。

アナログとあまりに勝手が違いすぎて、ペンタブを買ったのはいいものの、デジタルに挫折してしまう人もいます。

書き味がなめらかで高性能な板タブもたくさんありますが、アナログと全然違うのは確かなので、もっとアナログに近づいたようなタイプの板タブが登場してくれるのを願うばかりですね。

4.液タブのメリット

続いて、液タブのメリットデメリットを考えてみましょう。

液タブのメリットは、なんといっても画面に直接描きこむことで、アナログに近いかたちでデジタルイラストを楽しめる点です。

液タブの醍醐味ですし、最大のメリットです。

やはり板タブに慣れず断念してしまう人もいるくらいですし、描きやすいことは何よりのプラス要素です。

もちろんツールである以上、最初は慣れないところもあるでしょう。

でも、板タブほどアナログとのギャップに戸惑うことはないはずです。

毎日のように描いていればすぐに慣れるでしょう。

アナログで描いている感覚でデジタルイラストを描ける、素晴らしいことですね。

5.液タブのデメリット

1.とにかく高価で手が出しづらい

板タブは安価なものは10000円ほどで入手ができるとお伝えしました。

けれど、液タブはこのようにはいきません。

液晶画面を搭載している以上、価格設定は大変高く設定されていて、簡単に手が出せるものではありません。

最近は海外製の比較的安価な液タブも登場はしてきていますが、国内のものであれば一番安くても10万を超えてしまいます。

値が張ること、これが液タブのデメリットの一つです。

しかも一番安いものというと、サイズとしては13インチほどなので、A4サイズくらいの大きさになります。

デジタルで作業する以上もともと視野が狭くなりがちなので、画面の大きさが20インチは欲しいところです。

けれど20インチを超える液タブとなると、今度は20万円の世界です。

非常に大きなお買い物になってしまうので、もちろん気軽には買えませんし、失敗したときのことを考えると、検討していてもなかなか購入まで踏み切れない人は多いのではないでしょうか。

2.目が疲れる

液タブを利用するということは、長時間至近距離で液晶画面を眺めるということになります。

長時間パソコンを使う場合でも、目とパソコン画面の距離は離れているのでまだ目の疲れを軽減できますが、液タブとなると非常に目を近づけて作業をすることになりがちなので、眼精疲労を招きます。

特にアナログで描くときも机に目を近づけて描く癖のある人は大変ですね。

ブルーライトカットのフィルムを貼るなどの対策は絶対に必要です。

画面の明るさを下げることもおすすめではありますが、カラーイラストを描く場合はあまりにも本来の色と液タブの画面の色に差異があっては、また別の意味で描きづらくなってしまうので、なかなか難しいところです。

6.おすすめは板タブと液タブどっち?

仕事にするつもりで、本格的にデジタルイラストをやっていく人は液タブがおすすめです。

購入資金もなんとかなりそうなのであれば、アナログのように描いていける液タブがあることに越したことはありません。

趣味程度、もしくはちょっと興味があるくらいの人は、まず板タブにしてみましょう。

板タブも慣れれば十分描けますし、安価で手に入る分気軽です。

本格的にやりたいし液タブも欲しいけど、どうしてもお金が…という人は、まずは板タブで、できれば高性能なものを選んでいきましょう。

そしていつか液タブを用意できるように購入資金を貯めていくことです。

まとめ

板タブと液タブのメリットデメリットについて語ってきましたが、いかがでしたでしょうか。

最後にどちらがおすすめかというところまでまとめましたが、最終的に決めるのはあなたです。

趣味で購入したいと考えている人も、液タブがいいと感じたなら液タブを購入するのは十分ありです。

誰だって良い作業環境で作業がしたいものです。

もちろんプロ志望の人も、液タブが購入できないなら板タブでしばらく我慢…とはいっても板タブが液タブと比べて全然使えないものではないということは勘違いしないでくださいね。

板タブで上手い絵を描いているイラストレーターさんは実際たくさんいますので、練習さえすれば誰でもうまい絵が描けるようになりますよ。

自分に合うペンタブはどれか熟考して、素敵なデジタルイラストライフを楽しんでくださいね。






2017年5月28日ペンタブレット(板タブ)