Illustratorの代替に! 無料のinkscapeで手軽にドローソフトを使おう
Adobe Illustratorは、ドローソフトの代表的なソフトです。
DTPやWEBデザインなど、様々な業界でPhotoshopと併せて使われることが多く、業界標準的な存在となっています。
しかし、その一方でIllustratorは非常に高価で、最新版のCreative Cloud版は月額2,180円します。
つまり、年間にして26,160円!
個人が使うソフトとしては、なかなか手が出ませんよね。
そこで良く使われているのが、オープンソースで開発されている「inkscape」です。
これなら無料で使えます。
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目次
ほぼ唯一の無料ドローソフト inkscape
元々、無料で使えるドローソフトってあまりありません。
さらに使いやすいソフトというと、今回紹介するinkscapeぐらいしかありません。
inkscapeは、Illustratorに比べて機能は少ないものの、その分操作が簡単です。
このため、世界的にもユーザーがたくさんいます。
WEB上には使い方の解説やチュートリアルが豊富にありますし、動画サイトでも解説動画がたくさんあります。
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Illustratorとの違い
Illustratorと違うところは色々ありますが、代表的なところでは以下のとおりです。
1.無料で使える。
2.CMYKに対応していない。
3.文字ツールによる日本語入力がお粗末。
特に縦書き。
4.複数のページを作成できない。
5.グラデーションメッシュがない。
とはいえ、ドローソフトとして基本的な機能は一通り揃っていますので、簡単な描画ならinkscapeで十分こなせます。
Illustratorとの互換性
inkscapeは、Illustratorとファイルの互換性があります。
Illustratorでは、inkscapeのsvgファイルとESPファイルを開いて編集できます。
inkscapeでは、Illustratorのaiファイルを開いて編集できます。
ただし、Illustratorでsvgファイルを開くと、正常に開けないこともあるので、ESPファイルの方がおすすめです。
無料ゆえに怪しい部分も...
inkscapeには、動作的におかしな部分が色々と見受けられます。
まず、印刷を正常に行えないことが良くあります。
このため、一旦PDFに書き出してから印刷することが多々あります。
また、元々Linux向けに開発されたソフトなので、Windows上では動作が不安定なことがあります。
フリーズや強制終了はわりと普通に起こりますので、こまめな保存は必須です。
多分、他にも色々と動作的におかしいところがあると思います。
やはり無料ですので、多少なりともこういった不具合と付き合う必要はあります。
inkscapeはCMYK非対応
inkscapeはCMYKに対応していません。
RBG出力にしか対応していないので、画面で見えている通りの色で印刷することができません。
このため、印刷したい場合には不便です。
しかし、この点については、別のソフトでCMYKに変換することで解決できます。
CMYK変換ソフト Colon
変換ソフトとしておすすめなのは、「Colon」というフリーソフトです。
Colonはフリーながら、ICCプロファイルという色指定ファイルのようなものを使って変換を行えます。
このため、異なるデバイス間(パソコンやプリンターなど)であっても、色の差異が生じにくくなります。
操作もボタンを押すだけで、簡単です。
この他、GIMPやKritaといった無料のペイントソフトでも、CMYKを扱えます。
ドローソフトを使うメリット
ファイルの互換性やCMYK非対応の問題など、Illustrator以外のドローソフトを使うと、意外に手間がかかります。
こんな手間をかけてまでドローソフトを使うメリットって何?と思う人もいるでしょう。
理由は人それぞれでしょうが、おそらく一番多いのは、解像度が変わってもエッジがギザギザしない絵が描けることです。
つまり、拡大縮小が自由自在なのです。
こうしたメリットがあるので、操作はペイントソフトに比べて独特なのですが、キャラクター絵を描く人でも使う人が結構います。
まとめ
ペイントソフトに比べると、あまり一般的ではないせいなのか、ドローソフトにはIllustratorのようなプロ向けの高価なソフトしかありません。
PhotoshopにはElementsという廉価版がありますが、Illustratorにはありません。
しかも同業他社でも、このようなソフトを開発しているところがないのです。
そんな訳で、Illustratorに手が届かない人は大体inkscapeに流れます。
とはいえ、inkscapeは無料ですので、ドローソフトの世界を手軽に試せます。
興味があれば、一度試してみてはいかがでしょうか。