iPad vs Surface!ペンタブレットの次世代を考える
プロ・アマチュアともに作画の現場はデジタルへと移行しており、これから商業誌デビューを目指されるかた・作画スピードが必要になってきているかたにとっては、特に気になることのひとつでしょう。
デジタル作画への移行手段として絶対に必要になるのが「ペンタブレット」ですが、これにも様々な選択肢があります。
ここでは、ペン入力可能なタブレットの代表的2機種から、新しいデジタル作画のモデルを考えてみたいと思います。
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ペンタブレット市場の問題点
ペンタブレット市場では、各モデルともに新製品が登場し、次世代へ移行しようとする動きがみられています。
これから作画をデジタルへ移行しようとする人にとっては、使い勝手がどのように向上するのか・精度対コストのバランスがどうなのか、非常に気になるところでしょう。
ここでは一旦、デジタル描画における種々の問題を考えてみます。
問題点1…初期投資
ペンタブレット・グラフィックソフトを準備するだけでは、まだデジタル描画の環境が整ったと言えません。
いざ環境が揃ったというところで起こりがちなのが、マシンの性能不足。
具体的に述べると、描画中にマシンの動作が停止する・これによって作業そのものがやり直しになってしまう…などといった問題が起こりがちです。
また、ハード・ソフトそれぞれの動作環境を確認していないがために、そもそもお手持ちのマシンでは動作しないということも。
動画編集やゲームなどに対応したパソコンであればともかくとして、インターネット・オフィスソフトをメインに動作させてきたものが主力マシンという場合、ごっそりと全て買い替え・パソコン内パーツのグレードアップも含めて予算を組む必要が出てきます。
そうなると、予算は当然、膨れ上がるばかり。
描画に直接かかわるツールの選択肢も狭まるでしょう。
問題点2…ワークスペースの確保
アナログ・デジタル関わらず、本格的な作画をするにあたって、資料は必要不可欠です。
紙ベースのものを用意する・描画用のパソコンでインターネットから照会をする、などと大きく2つの手段が考えられますが、いずれにしてもワークスペースの確保は必要となります。
パソコンで資料を見ながら描写する場合は、最終的に「デュアルディスプレイ」の検討が必要になってきますし、紙媒体のものを用意するにしても、物理的な作業域がより広く必要になる可能性は否めません。
ここでやはり回帰してしまう先が、コストの問題。
絵筆と紙よりもスマートに仕事ができるように思えるデジタルペイントですが、継続的に描き続ける・より作業効率を求められる状況になる…といった場合を念慮すると、ご自身のデスク周辺をごっそりと買い替える可能性が出てきます。
ここまで「コスト」「ワークスペース」の問題を列挙してきましたが、一挙に解決できる可能性として華々しく登場したのが、本題の2機種です。
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iPad Proで出来る事
iPad Proの発売から相当の期間が経過していますが、プロの現場にも導入されることが多くなりました。
10万円前後で入手できる"液晶ペンタブレットの新しい形"としてもてはやされ、ツイッター・ブログを見ていくと、商業作家にも愛好者がじわじわと増えているようです。
Mac愛好家におすすめ
iPad Proを使用する上で特にメリットを感じうるのは、MacOS製品をすでに愛用している方と言えるでしょう。
主流の漫画・イラスト製作ツールのほとんどがMac版も提供しているのは勿論のこと、専用アプリを導入することで「デュアルディスプレイ化」することができます。
ショートカットキーを含む入力操作のすべてがMac側で出来るのは勿論、iOS版に対応していないグラフィックソフトをiPad上で使用することも叶うのです。
Apple製品同士の連携も言うまでもなし、今や同一ネットワーク内のすべてのデバイスを完全に連携させることができるため、当然のごとくWi-Fiで接続することも可能。
液晶ペンタブレット特有の「コードが邪魔・絡まる」などといった問題も起きず、デスク上をすっきりとスマートに使いこなすことができます。
最優と評されるApple Pencilの性能
Apple Pencilの性能については、各社がモデルチェンジしつつあるどのペンタブレット製品よりも良い評価があります。
iPad本体とのBluetooth接続により使用が可能となる本製品ですが、視差・遅延などが体感でほとんどなく、まるで紙に直接描いたような感覚だとプロも評価しています。
使用するアプリによって若干使用感が異なってきますが、国内向けの漫画・イラスト描画ソフトは随時アップデートを繰り返しており、現在はどのアプリでもiPad Pro&Apple Pencilのタッグにおける最大の性能を引き出し得る…と言えるでしょう。
ネックとしては、Pencilも充電が必要であり、使っていない間はiPadの充電端子に差し込んでおく必要がある…というところです。
しかし、1時間程度で満充電になるため、iPad本体の充電時間を妨げるものではないでしょう。
Surface Pro4で出来る事
Winならではのカスタマイズ性
Surfaceシリーズは、iPadのモデルチェンジに伴い、マイクロソフトから対抗馬として発売されたタブレット端末です。
現在の搭載OSはWin10。
ビジネスパーソンに人気で、デスクトップ型やノートPCと同じように使うことが出来ます。
肝になるのは、この点と言えます。
現行モデルであるSurface Pro4では、購入の際に専用タッチペンもバンドルされています。
性能はワコム製板状ペンタブレットの上級モデル程度とされており、個人差はありますが、アナログからの移行の場合は、少し性能が足りないと感じる事もあり得るでしょう。
そんなときは、既存のペンタブレット…外部ハードウェアを気軽に試すこともできます。
国内のパソコン市場ではWinユーザーが未だ多いため、とっさのトラブルの際もすぐに対処法が見つかりますし、その点は安心できるでしょう。
タブレットというものの性質上、Surface自体のサイズが小さく持ち運びが用意・ケーブルで煩わしい思いをさせられるといった心配がないのも強みです。
Surfaceを描画専用マシン・ご自宅のデスクトップPCを資料検索用というように分けて使用しても、ワークスペースを圧迫せずに快適に作業することができます。
Surface Studioのウワサ
さて、最後になりますが、MacやiOS製品に比べてやや描画性能が劣るとされてきたSurfaceの、期待の新製品についての情報をお伝えしたいと思います。
その名は"Surface Studio"。
同シリーズのなかでは初めてのデスクトップ型端末で、ペン・タッチ入力に対応した薄型のモデルとなっています。
気になるお値段は、海外で2999ドル(日本円で30万円前後)ほど。
あるメディアでは、2017年4月~5月頃に日本で発売されると予想されています。
画面の大きさは28型。
マウス・ペン・タブレット型本体というシンプルな構成ですが、傾斜角の細かい調整が可能。
サーフェイスダイヤルという別の操作端末を画面上に乗せる事で、ショートカット操作や画面の拡大・縮小などを直感的に行うことが出来、デジタル作画に必要なあらゆる機能を備えたものと伝えられています。
上陸した暁には、液晶ペンタブレットの最上位モデルとなり得るでしょう。
今のデジタル作画環境では物足りない・思い切ってベストな環境を構築したいというかたは、今から予算を含めて準備を始めてもよいのではないでしょうか。
まとめ
デジタル作画の最大のメリットは「作業効率」ですが、次点として挙げられるのはワークスペースの節約・ランニングコストの安さでしょう。
ペンタブレットの購入により簡単にこれらを体感できる…と初めは考えがちですが、使い続けるうちに不満が出てくるというかたも少なからずいるようです。
今は時代の転換期にあり、新しいデジタル作画のスタイルを考えるには好機と言えるでしょう。
この記事をきっかけに、是非ご一考いただければと存じます。