初心者向け!ペンタブレットを上達するためのポイント8つ
デジタルでイラストを描きたい、道具を揃えたはいいけれど、いざ描いてみると思った以上にペンタブの描き心地が悪い・うまく描けないという言う人は多いのではないでしょうか。
練習しようにもなかなか上達しない、どう練習して良いか分からないという声もよく聞きます。
そこで、この記事では早くペンタブが使えるようになるまでの練習方法やおすすめのポイントを8つご紹介したいと思います。
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文字を書く
ペンタブに初めて触ったとき、最初に書くものはなんですか?
当然、イラストですよね。
実は、初心者がやりがちな失敗がここなんです。
イラストを描くために買ったペンタブですから、イラストを描いて何が悪い、というのはもっともなんですが、ペンタブを買っていきなりいつも紙の上で書くようなイラストを描き始めても、ほとんどの人が思ったようには描けません。
そのまま無理に慣れようと何度も絵を描いてももちろんいいのですが、上達する練習としては少し効率が悪いです。
そこで、まずは文字を書いてみてください。
まずはひらがなから。
いつもの自分の字と明らかに違うことが分かります。
文字を書く練習をすることで、ペンタブの扱いはかなり上達します。
日本語のひらがなは曲線が多く、バランスをとるのが難しい字も多いですし、直線の練習にも曲線の練習にもなるんです。
少し慣れてきたら、文字を小さくして文章を書いてみましょう。
すらすら書けるようになる頃には、だいぶペンタブレットの扱いに慣れてきているはずです。
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線を描く
ペンタブで線を引くと、紙の上で描くよりもずっと滑らかに描けます。
線がガタガタしないので当然ですね。
でも、「線を引く」のはデジタル絵では基本となります。
太さ・筆圧・ペン先を変えて様々な線を描いてみましょう。
手ぶれ補正などの機能も、自分に合うのはどのような設定なのかを色々と模索してみてください。
線自体の練習、というよりは自分の描きやすい設定やソフトの機能をきちんと理解するのに重要な工程と考えてください。
絵を描きながら機能を調整していくと、時間がかかったりそこで作業が止まったりしてしまうので、細かい調整は後でも基本的な描き心地は線や丸などで設定しておくのが効率的です。
丸を描く
色々な丸を描く練習をしましょう。
イラストにとって「曲線」は絵の命ともいえる大事なテクニックです。
曲線が滑らかに描けなければ、いい絵は描けませんよね。
正円・楕円を様々な筆圧で書いてみてください。
太さを変えたり、強さを変えて色々な設定で丸を何枚にもわたって描いてみましょう。
だんだんときれいな丸を描けるようになってきますが、きれいな丸を描けたら終わりではありません。
線を描くのと同様、どの条件・設定・手の位置が一番描きやすいのかを自分の体に覚えさせることも大事です。
たいてい、ここで覚えた描き方が今後ペンタブを扱う上でしばらく定着する描き方だと思うので、できる限り色々な丸で試してみることをおすすめします。
ペン先が自分に合っているのかを知る
ペンタブに慣れる前に、ペン先(芯)が自分の絵柄に合っているものを使っているかを考えてみましょう。
うまく描けないのをペン先のせいにするのはいけませんが、それぞれのペン先には特徴があるので、自分が描きたいものに合うものを予めチョイスしておくことで、後々の描き心地にも関わってきますし、練習も効率的に進むはずです。
フェルト芯ならアニメや漫画などに向いていますし、風景などを描くにはストローク芯などが良いでしょう。
自分がどういうものを描きたいのかがよく分からないという人は、標準芯を選んでおくのが無難だと思います。
プロの絵をトレースする
イラストソフト(フリーソフトでも可)上で自分の好きな漫画家・イラストレーターの絵を表示させ、トレースする方法です。
レイヤーの不透明度を下げて、上に置いたレイヤーになぞるようにトレースしていけば、慣れていくうちに憧れていた作家のイラストが自分で描くことができます。
出来ればこのトレースするイラストは時間をかけて選定することをおすすめします。
「なんでもいいや」ではなく、「こんなのかけたらいいな」というお気に入りを何枚か選んで、それを難易度順に並べてください。
難易度の簡単なものからトレースしていきましょう。
模写ではありますが、線画の練習にもなる点、そして好きなイラストや描いてみたいイラストだと自然に練習へのモチベーションが上がりますから、これ以上の練習法はない、と言えるでしょう。
皆さんの描くイラストと言うのは、大体が好きな作家の作品から影響を受けているケースがとても多いです。
(パクリ・・というわけではなく、小さい頃から見ていたり、何度も見ることで無意識に参考にして自分のイラストに取り入れているということです。)ですから、自分の好きなプロの絵を模写することで自分の画力自体のアップにも繋がりやすいのです。
また、この練習法で気を付けなければならないのは、「絶対に途中でやめないこと」です。
ただトレースするだけ、と言っても、ペンタブ慣れしていない人にとっては線がブレたりして結構大変な作業だったりします。
でも、諦めずに自分が選んだイラストすべてをトレースできるまで続けてください。
途中でやめてしまうと、結局苦手な箇所などを避ける癖がついてしまったり、自分のイラストを描き始めても途中放棄してしまうことが多くなります。
トレースすることはデジタルでもアナログでもかなり有効的な上達手段であるので、できるだけ最後まで続けてたくさんの絵を描くことをおすすめします。
1つイラストが出来上がると、アナログ絵よりもきれいで無駄がない分、感動も大きいですよ。
ファンクションキーを設定する
ファンクションキーとはペンタブレットについているキー(ボタン)のことを言います。
このキーを押すことによって自分のしたい作業がワンタッチで作業可能になるので、ペンタブに少し慣れてくるととても便利に感じる機能です。
ただ、初心者なのにファンクションキーを使うの?
?
なんて少々難易度が高めに思えた人もいるのではないでしょうか。
でも、ファンクションキーを使わないまま慣れてしまうと、逆にマウスでの操作に慣れてしまい、ペンタブできれいな線が引けるようになったにも関わらず、操作はマウスのまま上達していってしまう可能性があります。
間違いではないので、絶対にやらなければならないことではありませんが、「効率的に上達する」という観点においては欠かせない設定となるので、少しペンタブの操作に慣れつつあるタイミングで自分に必要なファンクションキーを設定することをおすすめします。
ファンクションキーはペンタブの種類によって登録できる数は限られていますが、ほとんどのペンタブは4つか8つのはずです。
このファンクションキーはアプリケーションごとに設定が可能なので複数のソフトを使用する場合はそれぞれで設定が可能ですし、初心者であればそこまで多くのソフトを使うことはないでしょうから、一番よく使う「取り消し」などの機能はぜひ登録しておきたいところですね。
ペンタブ上に紙を敷く
ペンタブ初心者がペンタブがあまりに描きにくい!
と訴える理由に「ペンの滑り具合」がよくあげられます。
これは、アナログでたくさん絵を描いてきた人ほど感じる感覚です。
なので、最初はペンタブ上に紙を敷いてイラストを描いてみるのも一つの手です。
アナログのイラストをテープなどで固定してなぞってみるのも良いかもしれません。
これだけでかなり描きにくさは軽減されると言われています。
ただこれにあまり慣れすぎると、紙を敷いた状態でしか描けない、なんてこともにもなりかねないので、できれば慣れるまでの補助的役割と考えてください。
きちんと描けるようになってくれば紙はいらなくなってくるとは思うのですが、ペン先の保護という面でも、紙を敷いて描くのは練習期間で卒業できるようにしていくことをおすすめします。
自分の基礎画力自体も向上させる
元も子もないような意見になってしまいますが、ペンタブやデジタル画が完成したとき、どことなくバランスが悪かったり、背景とメインの大きさの比率や距離感がおかしかったりする絵が多いのです。
デジタル画は線のゆがみがなく、着色にもムラがないため、仕上がりはアナログ画よりきれいに仕上がることが多く、画力がない人でも高クオリティのものが作れると思っている人も多いようです。
ですが、それは実は間違いなんです。
線のゆがみや着色がどんなにきれいでも、体のバランスや顔の配置、遠近法など最低限の基礎学力がない人がデジタルで絵を描くのには必ず限界があります。
絵の構図が複雑になればなるほど、描く本人の画力が問題視されるので、デジタルならうまくかけるからいいや、ではなく、常に原点である自分の画力と向き合いながらイラストを上達させていくのが理想的だと言えますね。
まとめ
ここまでペンタブ初心者に向けて、効率的に上達するための練習方法やポイントなどについてご紹介しましたがいかがでしたか。
一晩で、数時間で・・・という方法は残念ながらありません。
初歩的すぎて中にはばかばかしいと思う人もいるかもしれませんが、千里の道も一歩より、と言いますし、いきなり応用ばかりやりたがるのではなく基礎の基礎から学ぶのが上達への一番の近道と言えるのではないでしょうか。